あつあつのフォンダン・ショコラをあなたと 1

4　噂の人気カフェ ページ4

へぇー、ここが。



最寄り駅から徒歩約１０分。

スーツケースをゴロゴロ引きながら、

ようやく『Sunny cafe』と書かれたカフェの前に辿り着く。



やけに年季が入った古めかしいカフェ。


外壁にびっしり蔦が這わせてあって、怪しさ極まりないけれど、

ホントにここが噂の人気カフェ？



行列が絶えない。

なんて、さっきテレビで言ってたけれど、誰一人として並んでないじゃん。


って思ったら、

入口の扉に「準備中」の札。




時刻は15:00を少し回ったところ。



もしかして、

夕方までは休憩時間ってことなのかも？



もっと早くに来れば良かった？

予め、連絡を入れておくべきだった？


でも先に連絡したら、お姉ちゃんに絶対来るなって言われてたと思うから、

これで間違ってない。




ははは…

でもどうやって開店時間まで時間を潰そう？



この辺りに暫く落ち着いて過ごせる所なんて、

ある？





ゆう「あ、あのぅ？」

A「え？あ、は、はい？」




カランカランという音と同時に重そうな闔が開いたと思ったら、

中から可愛らしい女性が出てきた。



あっこの人！

さっきのテレビ番組で、お姉ちゃんと一緒に出てた人だ！



A「あ、あの…

さっきテレビでカフェの特集をしてまして。」


ゆう「あぁ、そういえば今日放送だって言ってたっけ？

忙しくってすっかり忘れてた(笑)。」



すごく感じの良さそうな可愛いお姉さんだ。



ゆう「ごめんね、今、準備中なんだ、あっ！」



スーツケースに気がついた様子。



ゆう「でも、そんなの持ってウロウロ出来ないよね？

まぁいいや。いいよ、入って(笑)。

特別に入れたげる。」


A「あ、ありがとうございます。」



引っ張られなから、

一番奥のカウンター席に座らされる私。





準備中なハズなのに、

一席空けて横並びにチャラそうな若者２人。



マジマジと顔を覗き見るワケにはいかないけれど、なんだか普通の人ではない様な？




A「あ、あの、すみません。」


ゆう「あっごめんね、

ちょっと変な人達が一緒だけど、全然気にしなくていいから。」


「は？なんだよ、俺達を変なモノ扱いしやがって！」


ゆう「だって、ホントのことじゃん！」




間髪いれずに女性に突っ込みを入れながら、こちらを伺い見る２人。



A「えっ？えええっ？

もしかしてGOT7(がっせぶん)？」

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