あつあつのフォンダン・ショコラをあなたと 1

19　僕の居場所 ページ19

ジニョン side



Sunny cafe 2ND の厨房奥の、

パーテンションで囲まれた小さなスペース。



そこが、

この店での僕の居場所。



僕、

この店に出資してるんだ。



厳密に言えば、

僕の事務所の代表と、共同出資してるってことだけど。



実は、

僕の(・・)彼女、ゆうと、ジェボミヒョンの彼女、ヨナさんが、

半年かけて、半端なく旨いパンケーキを作り上げちゃってさ。



『これを店の看板メニューにしたら、もっともっとSunny cafeに人が集まるよ。

日本で行列必死のあのふわとろなやつより、プルップルでふわっふわで超美味しいの。

でも、残念。

ここ(Sunny cafe)じゃ、(厨房が)狭すぎて全然話になんないね。』



って、

ゆうが寂しそうに話すんだ。



だから僕、

ゆうの喜ぶ顔が見たくて、

なんとかしてあげなきゃ！なんて思っちゃってさ、


いつもカウンターで、

ゆうのおじいちゃんの相手をしている、常連客のマンションオーナーに話をしたんだ。




そしたらさ、

なんと！



わしの所有物件で、

Sunny cafeに客を取られて開店休業状態の、大手中堅カフェが近々撤退する。


お前だったら、そこを特別価格で貸してやってもいいんだがなって、

僕に笑いながら言うんだ。



事業なんてしたことなかったし、ホントいきなりだったから、

どう返事を返せばいいのか分からなくて、


そんな僕を見て、

オーナーはその場でパク・ジニョン代表に、



『おい、とんでもなくおもしろい話がある。

お前も一緒にどうだ？』



って電話してさ(笑)。



あの人、

そーゆーのに昔から嗅覚鋭くてさ、



何か作業をしてたみたいだけど、ホントすぐに店に飛んできて、

看板メニューになるというパンケーキをウンウン頷きながら完食して、



そっから、

あれよあれよという間に話が進んで、


ホントに２号店をオープンさせちゃったってワケ。

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