夢と現実の(３) ページ40
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ウォーキングを終えた後、いつも通りシャワーを浴びる。
ドライヤーをしながら、今日の運勢なんか見るのが日課。
お父さんの運勢が自分より良かったら、なんか癪に障る。
お母さんの運勢が、自分より悪ければ……。
「…………。」
そこまで考えて、一旦ドライヤーのスイッチを切る。
いきなり割り切ったように、再び乾かし始めた。
あぁ、また嫌なことを考えてしまった……そう思いながら。
お母さんのことはよく考えているけど、この時期は特にだ。
ウォーキングの時だって、今日は一段と酷かった。
だけど、去年よりもどこか気持ちが楽なのは
『あんたは充分、強いやつだよ』
彼の、あの言葉があるからだろう。
かなわないと思いながらも、いつか超えたいと思うのは、泉さんだからだ。
「私は、充分強い……うん、そうだね」
髪が乾いてドライヤーを置き、自分の胸に手を当てる。
暖かい彼の想いに、身を寄せる想いを重ねるように。
そんなワンルームに、突如響いたのはインターフォンの音。
「あ……やばっ、待たせてるっ」
手際よくドライヤーを片付けて、インターフォンへと向かう。
もう少し待ってくれと頼むと、相手ははにかんだ。
急ぎ足で、私は自室へと向かう。
壁にかかった新しい制服を、慣れない手つきで着ていく。
夏は過ぎたとはいえ、まだ暑い日が続くため、ブレザーは後日届く予定だ。
専用のカットシャツを着て、薄めの水色のベストを上から羽織る。
ボタンを止めて、バタバタと鏡の前にでた。
プリーツスカートは前の学校と変わらないが、セーラー服ではないのが新鮮だ。
「……夢ノ咲学院の、制服」
私、転校したんだ。
なかなか湧かなかった実感が、ようやく込み上げてくる。
ドキドキしながら玄関に向かう。
どこか変じゃないかな。泉さん、どう言うかな……なんて。
こういうのなんて言うんだろうか。
ワクワク？ドキドキ？高揚？不安？
……あぁもう、なんでもいいや。
「なんか、楽しいことしか待ってない気がする」
なんて、
*********************
「ごめんっ！遅くなっちゃった！」
そう言った相手は、さっきのインターフォンの人物。
「大丈夫だよ、いつものアニキの方が遅いからさ」
ウォーキングの帰りに、声をかけてきた男の子。
「ひなたってば相変わらず〜」
「Aも大概だからね？」
「ふふっ、ごめんごめん……じゃあ、案内お願いします」
私の、幼なじみの
「よろしくね、ゆうた」
葵ゆうた。
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莉緒(プロフ) - すいかさん» 返信遅くなりすいません！コメントありがとうございます！これからも面白いお話が出来るよう、頑張ります！ (2018年11月7日 22時) (
レス) id: 013457e9b7 (このIDを非表示/違反報告)
すいか - 面白いです!! (2018年10月24日 6時) (レス) id: 1cbfe77de4 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - 愛姫さん» コメントありがとうございます！これから楽しんでいただけるよう、頑張りますね！ (2018年1月25日 17時) (レス) id: 9db52594cb (このIDを非表示/違反報告)
愛姫 - いつも楽しみに見てます！！これからも頑張ってください！！ (2018年1月25日 13時) (レス) id: 43b6895a40 (このIDを非表示/違反報告)
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