The real me〜瀬名泉〜 ページ31
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宇都宮とか言うやつがAを連れ出した時のこと。
依頼主が雪姫さんなだけに、撮影の流れも申し分なく、既に"プライベート"と化していた。
｢インタビュー記事みたけど、昔から表裏激しいわよね……見てるだけで寒気した｣
｢そっくりそのまま、五年ほど前のあんたに返してあげるよ｣
そんな"プライベート"でも飽きたらず、雪姫さんと論戦を繰り広げる。
実質、彼女が俺の教育係として、先輩として出会ってから"こう"なのだ。
先日突然彼女が来た時こそ、まさに異例中の異例。
本来俺は、雪姫さんに突っかかってばかりいる。
あの二人もきっと、内心呆れてたに違いない。
羨ましい、というのが大部分だろうが……それもこれも、今だから言える話だ。
｢……ごめんなさい。二人の……小夜美と真を、引き合いに出してしまって｣
ちょうどその事を考えていた時、雪姫さんが同じことを口にした。
｢真は元気にしてる？確か同じ学校よね｣
｢今は元気だよ、『Trickstar』とかいう連中とつるんでる……聞いたことない？｣
｢時々。確か……『SS』の代表、だったかしら。私の家でも一時期は持ちきりだったわ｣
言い終えた後に、カメラは未だに……と言いかけて口を閉ざした。
それに対して俺も答えかけたけど……ちゃんと聞かれなかった。
だからあえて返事はせず、雪姫さんの動向を伺う。
雪姫さんは案の定、それ以上深掘りせずに目を伏せた。
｢小夜美は……そういえばあなたの彼女、知っていたようだけど｣
｢Aのマネージャーだからねぇ、小夜美は。あとあいつは俺の彼女とかじゃないから｣
ため息混じりに否定すると、きまった様にクスクスと笑い出す。
『気づいちゃったの、残念』なんて、気づかなかったらしばらくからかうつもりだったらしい。
本当に良い性格していると思う、皮肉だけど。
｢あいつはもう、モデルには戻れない｣
｢……そんなことは。きっとまだ戻りたいと──｣
｢腕に傷がある、誰でも分かるような……モデルとしての致命傷だよ、あれは｣
……そして。そんな笑顔も一瞬で凍るようなことを零す。
悲しくはあるが、事実である以上仕方ない。
彼女からも伝えられていた。雪姫さんに会うことがあれば、伝えて欲しいと。
｢……これ以上は、野暮な話よね｣
そう言って雪姫さんが立ち上がった。
言動からして、あの宇都宮の元に向かうんだろう。
俺は切り替えが早くないから、直ぐには席を立てなかったけど
｢あら……透くん達、随分仲良さそうじゃない？｣
雪姫さんがまたからかってきそうだったので、渋々席を立った。
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莉緒(プロフ) - すいかさん» 返信遅くなりすいません！コメントありがとうございます！これからも面白いお話が出来るよう、頑張ります！ (2018年11月7日 22時) (
レス) id: 013457e9b7 (このIDを非表示/違反報告)
すいか - 面白いです!! (2018年10月24日 6時) (レス) id: 1cbfe77de4 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - 愛姫さん» コメントありがとうございます！これから楽しんでいただけるよう、頑張りますね！ (2018年1月25日 17時) (レス) id: 9db52594cb (このIDを非表示/違反報告)
愛姫 - いつも楽しみに見てます！！これからも頑張ってください！！ (2018年1月25日 13時) (レス) id: 43b6895a40 (このIDを非表示/違反報告)
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