The real me(５) ページ30
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ガコンッと独特な音で、自動販売機がジュースを出す。
それを取った透さんは、そのまま私に差し出した。
｢すいません……、戻ったらお金返しますね｣
｢ううん、お金は要らない。俺の奢りだから｣
｢透さん、イケメン……！｣
｢なにそれ、さっきからほんとにどうしたの｣
笑いながらそういう、宇都宮さんこと透さん。
爽やかスマイルがマイナスイオンを醸し出している。
そんなイケメンな透さんは、自販機の近くにあった椅子に腰掛ける。
私も同じように腰掛けて、缶ジュースを開けた。
｢やっぱり、そのままでいいと思うな｣
打ち合わせをしていた会議室から出て、数分と言ったところか。
ちょっと感傷的になってしまった私を、気分転換と称して連れ出してくれた。
かなり心配させてしまったので、名前を伏せて理由を話したところ。
それに対しての答えが、さっきのものだった。
｢繕って好かれたって、それは本当の自分じゃない訳でしょ？｣
｢でも、好きになってもらうにはその方が……｣
｢うーん……オシャレとかならいいと思うけどね｣
透さんは缶コーヒーを一口飲むと、私に微笑みかけて続ける。
｢例えばこの水族館、いくら飾りを施しても……肝心の魚が居なきゃ"水族館"にはならない｣
｢メインとなるものが抜け落ちてますもんね｣
｢そうだね。それをさっきの話に置き換えると……｣
｢……いくら"自分"を飾っても、"自分"が居なきゃ"自分"にはならない｣
そのまま置き換えた瞬間、根本的なものが目に浮かぶ。
泉さんは、小夜美さんや木暮さんの"外見"や"肩書き"なんて気にしてない。
100％そうとは言いきれないけど、それだけで判断してないんじゃないか。
｢アピールも着飾るのも、自分あってこそ｣
思いに頭を巡らせてる時、透さんが呟いた。
｢俺はそうだと信じて、毎回会いに来てるんだから｣
そう言った透さんは、今日一番の笑顔。
私は、その笑顔が何を意味するか、すぐに分かってしまった。
きっと透さんは、木暮さんのこと───。
｢あ、雪姫さん達来た。こっちですよー｣
透さんが手を振る方を見ると、泉さんと木暮さんが歩いてきている。
二人が傍にきて、透さんは木暮さんと話し始めた。
……彼の言う通り、木暮さんの前では自然体だ。
｢……随分仲良くなったみたいだけど、何話してたわけ？｣
泉さんが透さんを一瞥して、私に聞いてくる。
私は、透さんとの会話を思い出して、小さく笑った。
｢
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莉緒(プロフ) - すいかさん» 返信遅くなりすいません！コメントありがとうございます！これからも面白いお話が出来るよう、頑張ります！ (2018年11月7日 22時) (
レス) id: 013457e9b7 (このIDを非表示/違反報告)
すいか - 面白いです!! (2018年10月24日 6時) (レス) id: 1cbfe77de4 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - 愛姫さん» コメントありがとうございます！これから楽しんでいただけるよう、頑張りますね！ (2018年1月25日 17時) (レス) id: 9db52594cb (このIDを非表示/違反報告)
愛姫 - いつも楽しみに見てます！！これからも頑張ってください！！ (2018年1月25日 13時) (レス) id: 43b6895a40 (このIDを非表示/違反報告)
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