見据える瞳(３) ページ22
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カウンターに並ぶのは、私と同じように荷物を持った人。
最後列に並んで少し経ったのか、直ぐに対応された。
カウンターで受付を済ませながら、脳裏を掠めていることがある。
『小夜美、やっぱりここにしたんだね』
泉さんは、小夜美さんを名前で呼んでた。
確かに泉さんと小夜美さんは、面識がないわけないだろうけど……。
私を会してだから、そんなに親しくないはず。
なのに、どうして……？
｢お客様｣
｢……あ、す、すみません｣
やば……ぼーっとしちゃってた。
遊びに来たわけじゃないんだ、一旦忘れよう。
今は、目の前の仕事に集中しなきゃ。
｢お客様のお部屋ですが……｣
｢はい、緑川か桜井です｣
｢……ご予約されましたでしょうか｣
｢え……？｣
予想もしていない答えに、思わず声が漏れる。
うそ……私、もしかして間違えた？
そう思って慌ててスマホを確認する。
小夜美さんから言われたホテルと、名前は一緒だった。
｢あの、ここに予約したと聞いたんですけど｣
｢……承知しました、もう一度確認して来ますので少々お待ちください｣
私の必死さを汲み取ってくれたのか、受付の人が移動する。
その間に私は、何とか小夜美さんと連絡を取ろうと試みた。
しかし、小夜美さんからのチャットもなく、電話も取ってもらえない。
再び来た受付の人も、やはり名前はないとの事だった。
｢どうしよう……｣
今回の撮影は、撮影のための貸切場所が、日にち毎に設定されてる。
そのために、わざわざホテルに泊まると言う流れだったのに……これじゃあ、撮影も何も無い。
お金は何とかなるけど……立ち待ち、今日泊まる場所がないのだ。
受付の人も申し訳なさそうにしているが、小夜美さんと連絡が取れない以上、問い詰める訳にもいかない。
フラフラと足元をおぼつかせながら、泉さんの元に行く。
｢……どうしたの｣
ただ事ではないと悟ったのか。
いつもみたいに注意することも無く、ソファの背もたれから体を起こす。
心配そうに覗き込んでくる彼に、起こったことをそのまま伝えた。
スマホを持つ手が、カタカタと震える。
────仕事が、出来ない。
一時しのぎに泊まる場所は、ないことはない。
けど、私の仕事は"一時しのぎ"ではやっていけない。
常に最高を提供しなければいけないのが、私のやること。
｢今からじゃ、何処も……｣
どうしよう。
この後は一度顔合わせにも行かなきゃいけないのに。
｢……どう、しよう｣
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莉緒(プロフ) - すいかさん» 返信遅くなりすいません！コメントありがとうございます！これからも面白いお話が出来るよう、頑張ります！ (2018年11月7日 22時) (
レス) id: 013457e9b7 (このIDを非表示/違反報告)
すいか - 面白いです!! (2018年10月24日 6時) (レス) id: 1cbfe77de4 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - 愛姫さん» コメントありがとうございます！これから楽しんでいただけるよう、頑張りますね！ (2018年1月25日 17時) (レス) id: 9db52594cb (このIDを非表示/違反報告)
愛姫 - いつも楽しみに見てます！！これからも頑張ってください！！ (2018年1月25日 13時) (レス) id: 43b6895a40 (このIDを非表示/違反報告)
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