願 ページ30
もういちど君の声が聞きたい。
もういちど君の瞳に映りたい。
もういちど君に手を握って欲しい。
もういちど海に行きたい。
もういちど雪を踏みに行きたい。
もういちどあのカフェでくだらないこと話したい。
もういちど君に背中を押して欲しい。
もういちど、もういちど、考え始めたらキリがなくあふれ出すもういちどを君に伝えたくてそっと頬をなでる。
「僕、Aと一緒にいる時間は全部幸せだったみたいだ」
言葉に言葉は返ってこなくて、あぁ、こんなにも冷たいのかと唇を噛む。
動かない君と、無機質な機械音、そして自分の息遣い。
静かな部屋に、思わず口を開いてしまう。
「A…사랑해요…」
奥底にあった思いが、言うつもりなんてなかったのにこぼれてしまう。
こぼれてしまうから、だから目を開けてよ。
もういちど僕を、その瞳にうつしてよ、A。
「お願い…」
ピーッピーッと機械的になり続けていたAと繋がっていた機械が、少し間を空けたかと思うと、ピーッと音を変えずに鳴り響いた。
そしてその瞬間に薄く輝く瞳が見えた。
「사랑해요、석진아」
囁かれたその声は、果たしてまぼろしだったのか。
僕の涙が見せた、最後のまぼろしだったのだろうか。
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はるこむぎ(プロフ) - たぬきさん» ありがとうございます！そんなふうに言っていただけると書いてよかったと思えます…！追加のお話は今編集しているので、公開までお待ちください！ (2019年6月27日 9時) (
レス) id: 622422461c (このIDを非表示/違反報告)
たぬき - 書いてほしいです！！番外編？的な裏話！もう、涙腺が崩壊してやばいです！！ (2019年6月25日 23時) (レス) id: 2104043d5d (このIDを非表示/違反報告)
はるこむぎ(プロフ) - とまとさん» コメントありがとうございます！94lineも読んでいただいて…！本当に嬉しいです！ジンくんの歌、私もとても感動したので、この感動を上手く伝えられるよう頑張ります！これからも読んでいただけると嬉しいです！ (2019年6月5日 19時) (レス) id: 622422461c (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - はじめまして！94lineのお話も楽しく読ませていただいています！私もジンくんの歌を聴いて感動したので、このお話がとても楽しみです！更新待ってます！ (2019年6月5日 18時) (レス) id: 8d6066aa74 (このIDを非表示/違反報告)
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