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「俺、少し外に出てきますね」



「あ、うん、待ってるね」



弟くんががらがらと病室の扉を開けて、すみません、と会釈して出て行った。



ぱたりとしまった瞬間に、ひとりの人の息遣いみたいなものが無くなって、さらに静かになったような気がした。



辛くてたまらなくて、またAの手をにぎりしめる。



伝わる体温に少し心が暖かくなる。



君がここにいることで、僕はいつも安心しちゃうんだよ。




「…ソ、ジ」




「…え」




「ソ、ク、ジナ」




「A?A!A!!」



ゆっくり開いたまぶたからみえる、光だけは失わない君の瞳に息を呑む。



「ソクジナ、ミアネ」



囁くような小さな声。



いつものうるさいくらいの笑い声はどうしたのさ。



「A」



「ふふ、ミアネ、ソクジナ、私、こんなに、なっちゃった、みたい」



「A、僕、僕、Aがいなくちゃ」



「ソクジナ、いつも言ってるじゃない、あなたが、いちばん素敵って、いつも、」



握りしめた手が、そっと握り返されて、知らない間に溢れた涙が繋がったふたり分の手にぽたりと落ちた。



聞きなれた声で、見慣れた笑顔で、触れなれた温かさで、いつも通りの君のはずなのに、どうしてこんなにも涙が溢れてくるんだろうか。

星→←夜



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はるこむぎ(プロフ) - たぬきさん» ありがとうございます!そんなふうに言っていただけると書いてよかったと思えます…!追加のお話は今編集しているので、公開までお待ちください! (2019年6月27日 9時) (レス) id: 622422461c (このIDを非表示/違反報告)
たぬき - 書いてほしいです!!番外編?的な裏話!もう、涙腺が崩壊してやばいです!! (2019年6月25日 23時) (レス) id: 2104043d5d (このIDを非表示/違反報告)
はるこむぎ(プロフ) - とまとさん» コメントありがとうございます!94lineも読んでいただいて…!本当に嬉しいです!ジンくんの歌、私もとても感動したので、この感動を上手く伝えられるよう頑張ります!これからも読んでいただけると嬉しいです! (2019年6月5日 19時) (レス) id: 622422461c (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - はじめまして!94lineのお話も楽しく読ませていただいています!私もジンくんの歌を聴いて感動したので、このお話がとても楽しみです!更新待ってます! (2019年6月5日 18時) (レス) id: 8d6066aa74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はるこむぎ | 作者ホームページ:ない  
作成日時:2019年6月5日 18時

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