説得 ページ18
Aが家出をして4日が経ちました。
「土曜日だあっ！！」
「やったね、うまるお姉ちゃん！！」
小さい体でピョンと飛び跳ねて、喜ぶ！！
休日だあっ！
「Aちゃん、そろそろお家に帰った方がいいんじゃないのかな。」
「タイヘイさん……何で、何でそんなこと……」
「お父さんだってきっと心配してる。
そろそろお家に帰った方がいい。よ。
それに、いつまでも学校を休むわけには行かないしね。」
「それは……」
「お兄ちゃん、もう少しAちゃんがいてもいいじゃん。」
「うまる、Aちゃんにだって家族があって、今はうまると同じ学生なんだよ。」
確かに、タイヘイさんの言うことは正しいのは、分かる。
でも
パパは私のことなんて
それに……
「大丈夫。
何も一人で帰れなんて言わないさ。」
「えっ……？」
「一緒に行こう。
僕が付いてるから。」
「タイヘイさん……」
なんて、良い人……
「うまるにとって唯一、裏の顔を隠さず遊べる友達だからね。
僕も、ちゃんとAちゃんのお父さんには、ご挨拶をしておきたいんだ。
これからもうまると仲良くして欲しいし。
まあ、一番の理由はAちゃんの悩み解決にね。」
ニコッと笑うタイヘイさん。
私は自然と涙が流れる。
「じゃあ、うまるも行く！！
うまるーん！」
突然ミニサイズから通常サイズに戻ったうまるお姉ちゃんは、私の手を握る。
「大丈夫だよ、Aちゃん。
私も、一緒だから。」
「うまるお姉ちゃん……」
私の頭を撫でてくれるお姉ちゃん。
ううっ、A……ここに来て良かった。
うまるお姉ちゃんもタイヘイさんも、Aのことを考えて見てくれる。
「と言うことで、お父さんの連絡先とか分かるかい？
電話をして、時間を取って貰った方がいいよね。
確か忙しい方って聞いていたから。」
「はい。
きらりーん！」
私もまたミニサイズから、通常サイズに戻る。
「父は、私の通う学校の理事長なんです。」
「り、理事長か……
うん、分かった。」
タイヘイさんに、連絡先を伝えると、彼はキッチンの方へ向かった。
私とうまるお姉ちゃんは、遠くからではあったものの、タイヘいさんを見守ることにした。
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壱(プロフ) - ちくわさん» コメントありがとうございます。嬉しいお言葉を下さり、励みになります。悪の大罪シリーズについてですが、実は知らなくて、すいません……。「悪の娘』とかがあると名前だけは聞いたことがありますが、分からないです。おススメ作品ですか？ (2018年6月1日 21時) (
レス) id: eca00d5e47 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ - 面白いです！ 悪ノ大罪シリーズとか知ってたりしますか？ (2018年6月1日 17時) (レス) id: ae2f86a54b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：壱 | 作成日時：2018年2月18日 8時
