出来妹×駄目妹！【暗殺教室】

出来妹 ページ13

「浅野さん……何か元気ないね。」


「今日の浅野さんはいつもと違うね。」




今日もクラスの注目の的であるA。




彼女は窓の外に広がる景色を眺めて、ため息を吐く。






「あ、浅野さんがため息を！」


「何があったんだ！？」


「しかも、目元が赤い……」





そんな外野の声を代表して、一人の男子生徒が、声を掛けた。





「浅野さん、目元が赤いけど、どうしたの？

何か、辛いことがあったのかい？」





「荒木君……

うん、ちょっと父と喧嘩しちゃって……」





父って理事長だよな……


荒木は二人の喧嘩を想像しようとして、やめた。



あの理事長と喧嘩って……






そして二人の会話の内容は瞬く間に教室内に知れ渡ることとなり、果ては全校中にまで広がってしまったのである。





“浅野さんが理事長と喧嘩したんだって！！”





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「A、帰ろうか。」





「兄さん、生徒会は？」





「今日、放課後の集まりはないんだ。」




「そうなんだ。 」





下駄箱で落ち合った浅野兄妹。



帰りもまた注目の的な二人。




隣り合う二人の姿は、学園の絵画と呼ばれる程。




そんな二人は、外野の目など気にせず歩いて行く。







「荒木が言ってたけど、父さんと喧嘩したんだって？

何で相談しなかったんだ。」




「だって、別にそこまで大げさじゃないし。」




「はあ……

僕は心配しているんだよ。」




「大丈夫だよ、兄さん。


ありがとう。」





Aはニコッと笑う。




二人はその後帰宅した。

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