女王様の側に咲く花は

Sunflower 2 + Narcissus 1 ページ6

中に入って来たのは、肩までの黒髪と青い眼を持った女だった。



名は仙城水芭と言うらしい。



ふぅん、こいつが転校生か…と思っていると、彼女は私の隣に座っている妃凪を見て、忽ち目つきを鋭くさせた。



！あいつ、妃凪を敵として認識したの？ていうか、何睨んでるんだよ？ 彼女を睨むだなんて…！



一人で憤っていると、妃凪と目が合う。そして彼女は、ゆっくりと微笑んだ。



微笑んだって事は…新しく遊べる人が来て、嬉しいって事だろう。



私も軽く笑い返すと、用意された自分の席へ歩き出す仙城を見た。



・



仙城Side



席へ着席すると、前にいるあの緑がかった黒髪の女を見つめる。



さっき目があった時、隣の女と笑っていたけれど……何？潰されたいわけ？



認めたくはないけど前の学校にいた時に、陥れて来た奴らの誰よりも美人じゃないの…あいつ。



憎らしい…！調子に乗らないでくれるかしら！？ムカつくわねぇ…！



内心でそう吐き捨てると同時に、あいつを標的にして、潰してしまう事を決意する。



そうだ。隣の金髪も利用できそうなら利用してしまおう。黒髪のあいつと仲良いみたい。さっき笑いあってたから。



あいつは私よりも不細工だから、潰しはしないけど…♩ 徹底的に利用はさせて貰おうかしらね？♪



私はそう思うと、誰にも気づかれないように薄く笑ってみせた。

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