時透無一郎の親戚は恋柱の継子です 弐 【鬼滅の刃】【時透無一郎】【甘露寺蜜璃】

時の流れ　漆拾壱 ページ21

最終選別一日目。




最終選別に来た人達の後を追いながら入山した。

入山したあとの山の様子で一言。

いや、鬼達の弱いという気配がとても凄い。



弱い者の集りかよ。



この中で七日間生き抜くのか。



面倒だな。



普通の私ならそうなる。




だが今私にとって鬼どもには心労発散道具なのだ。



目の前の鬼は、久方振りの人肉らしく、餓えていたみたいだ。
　
甘露寺さんに借りた日輪刀の鞘を抜き、迫り来る鬼の頸を見ながら深呼吸をする。






時の呼吸 霜月(しもつき) 参 雪兎(ゆきうさぎ)


　


数えきれないほどの雪兎が鬼の頸を目掛けて飛び跳ねる。

　


複数の鬼どもは、頸を跳ねて身体が散る。








鬼を数体殺し、刀を鞘に納める。









・









すると突然。



ピリッと身体が痺れる。




どこかしらか、鬼の強い気配を感じた。






でも前に会った上弦の壱ほどではないけど。








「行ってみるか……」









と思い、気配の濃い方へと走った。









そこには




「おっえ」


　


　


気持ち悪い手に囲まれた、大型の鬼が何人も殺した跡だった。






「きっもちわる！」









大声で言った私に、鬼と、狐の仮面をつけた男が振り向いた。


　






「ダメだ！来ちゃいけない！」






と言われて腹がたつ。





……………なんなの！

さっきからみんな私のことを苛立せたいの！？

私そんな弱くないし！なんならお前より強いんですけど？？？？

あぁもう最悪！

もういいもん。






「そいつの頸斬るから」





刀を構え、人差し指の向こうには、手にかこまれた鬼。




「どうせおまえには出来ねぇよ！フフッ、フフフフフッ」








煽ってくる鬼を横目に刀を振るう。

素早く間合いに入る。






「全集中 時の呼吸 文月(ふづき) 壱 初夏(しょか)の風鈴(ふうりん)」









チリン









柔く、幼い鈴の音。







手応えを刀から感じ、鬼のいた方へ向く。




鬼は頸を斬られ、死んだ。

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