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そのまま順調に種目も決まり、リレーの他にバスケに出ることになった私はストレッチをしてみたり、授業で練習をしてみたり、たまに休み時間に集まってみたりとそれなりに体を動かすことができた。普通に訛り腐っていたのでいい時間になったしなんか友達もこの春先の時期には珍しく増えたしいいことづくめでしかない。
慎太郎のことを考える時間も体を動かしていれば忘れてられるので練習に体育祭だというのに結構本気で打ち込んでしまった。でもこの時間は楽しかったけど1人になるとまだぼんやりどこかで考え込んでしまうのでまだ全然消化はきっとできていない。どうにもめんどくさすぎる奴すぎる。
そうして迎えた体育祭当日、まずはバスケだよ！とクラスメイトに腕を引かれて笑いながら教室前の廊下を歩いていればどんと誰かにぶつかるのに「あ、ごめん」と顔を上げる。
「あ」
「あ」
き、まずい。会いたいけど会いたくないという人、慎太郎が目をぱちぱちとさせて私の顔をじっと見つめるのに「…じゃあね」と無視することはできずに目を逸らせばぱしりと突然腕を掴まれるのにびくりと肩が跳ねた。
「何出んの？」
「リレーとバスケ、だけど」
「…あ、そう」
一緒じゃん、がんばろ、なんて見たこともないぐらいに弱々しい笑顔に頷くことしかできない。ずるりと私の腕から滑り落ちた手を当然掴むこともなく、お互い背中を向けるのに隣のクラスメイトが「え？慎太郎と喧嘩してんの？超仲よかったじゃん」と笑うのに「別にそうでもないんだけどなんかね〜最近会ってなかったから変になった」と笑い返せば気にも留めずに「そっか」と別の話題に移る。
びっくりした。あれからかなりの時間が経つしその間連絡も何もしていなかったのでいまだに心臓がうるさい。掴まれた腕のところをちらりと見れば慎太郎の弱々しい笑顔がフラッシュバックしてくるのを追い払おうと頬を叩けば「気合い入れてんの！わたしも！」と体育祭の気合を入れていると思われたのかみんな頬を叩き出す。だめだ、まだ考えてしまう。もう何が起こることもないのだから早く、はやく、わすれなきゃ。
「…悔しすぎない？」
「ほんとだよ…何あのロングシュート」
結果から言うと決勝で負けた。でも試合終了5秒前のロングシュートで負けるというめちゃくちゃに惜しい負け方だったがどこかみんな晴々とした表情で体育館を後にしようとすれば今度はクラスメイトに腕を掴まれる。
「なにしてんの、これから男子だよ」
「あ、そうなんだ…え？うちのクラスさっき負けてたじゃん」
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七瀬(プロフ) - lemonさん» わ〜！ありがとうございます！少しでも楽しんでいただけていましたら幸いです！たくさん更新できたらいいな〜と思ってますので最後までお付き合い頂けましたらうれしいです！ (2023年2月25日 19時) (
レス) id: 652635b4cf (このIDを非表示/違反報告)
lemon(プロフ) - ほんとにこの作品がだいすきで、 このきゅんきゅんがたまりません！！これからの更新も楽しみにしております！^^ (2023年2月22日 22時) (レス) @page16 id: b772619bf0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七瀬
| 作成日時：2023年2月7日 22時
