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森の中*4* ページ32

「どうせ世話に疲れたんでしょ。」
「かもね。あんなボケババアの世話なんて良くやったわ。まぁあの子も大概だけどね。あーあ!村から2人も厄介払いができて清々したわ!」
「すみません、新聞を1つ。」
「はいはい。それでねぇ向かいのペニー、あの婆さんを毛嫌いしてたでしょ…」

愛想の悪い売店の女性に軽くお辞儀をしてから新聞を手に取る。
見出しは「角の家の少女、行方不明。」…等ではなく、戦争がどうとか領地がどうとかばかりで彼女の事など一切書かれてはいなかった。
彼女も可哀想だな、と少し同情しながら村を後にする。



「彼女も可哀想だよ。僕達の言う事を聞いていれば良かったのに。」
「本当よね。何の為に私があんなに酷い態度を取ったと思ってるの…あぁ、今すぐ彼女に謝りたい。もう一度仲良くしてくれないかしら。」
「そうだねぇ。生まれ変わったら今度こそ愛想良くしよう。僕も地に下りる。」
「それが良いわ。早く生まれ変わってくれないかなぁ。また会うのが楽しみ。」

うふふ、と柔らかく微笑む案内人に笑い返す。
結局こうなるなら、最初から意地悪等せずに地に下りて、彼女の喉を噛みちぎってしまえば良かった。
そうしたら僕と同じ不老不死になって永遠に暮らせたのに。



「俺はどっからどう見ても無害なキノコだろ。最高の演技をしたぜ。」
「これも食人木様の為よね。薬草取りさん。」
「…そうね。私は必ずこの森を焼き払うわ。」
「スゲェなぁ。俺がんな事言ったら即殺されちまうよ。」
「根性無し。」



「さぁて、これで僕だけが彼女に怨まれてしまうね。憎まれ役を買って出たんだからチャラにしてくれよ?」
「いいだろう。どの道お前の縄が必要だった訳だし、今回は見逃してやる。」
「話が分かる奴で助かったよ森の狩人さん。それじゃ。」




「きっと、きっと彼女は森に喰われてしまったんだ!」

その日、村で誰かがそう叫んだが、誰一人として聞く耳を持たず、やがてその声も段々とか細くなっていき、遂には消えた。

客人*ルキノ*(結晶体)→←森の中*3*



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すぴお - 待って最初の弁護士で腹筋ログアウトしました最高ですアザスありがとうございます応援してます!!! (2020年4月25日 0時) (レス) id: 5763911021 (このIDを非表示/違反報告)
お豆腐(プロフ) - ちょっとダークな雰囲気で世界観めっちゃすきです!夢主に感情移入しすぎて痛いw (2020年3月4日 1時) (レス) id: 4dd9818095 (このIDを非表示/違反報告)
もゆう(プロフ) - 金魚丸さん» どえぇええありがとうございます………………ありがとうございます…………。喜んで書かせていただきます………… (2020年1月26日 19時) (レス) id: 2412a78293 (このIDを非表示/違反報告)
金魚丸(プロフ) -  はじめまして…!キャラの特徴だったり世界観だったりとっても大好きです…!新ハンターのアンさんが夢主ちゃんにだけめちゃくちゃ優しい…みたいなお話が見たいです、もしリクエスト受付中であれば是非お願いします!これからも陰ながら応援しています…! (2020年1月26日 15時) (レス) id: 0008ec1201 (このIDを非表示/違反報告)
もゆう(プロフ) - 綵宇さん» ぁああありがとうございますめちゃくちゃ嬉しいです……タダでは起き上がらない精神の持ち主じゃないと楽しい荘園ライフを送れないと思って意識して書いたので気づいて頂けて感激です……!!これからも更新頑張ります〜! (2019年12月26日 21時) (レス) id: 2412a78293 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もゆう | 作成日時:2019年6月9日 18時

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