[アメコミ] 瓶で殴る。 [短編集] (ページ7)

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子育ては大変:キャプテンアメリカ、アイアンマン、ハルクページ7

「コラA、女性が服を脱ぎっぱなしにするんじゃない。これは…下着じゃないか、すぐに片付けなさい。」
「あーはいはいすいませぇんママァ。パパァ！ママが煩いよォ！」
「僕をパパとして呼ぶのはやめろA。叩くぞ。」
「何奴も此奴も年頃の娘に優しくないよブルースおじさん。研究楽しい？」
「僕に話しかけないでくれ。それにすぐ言う事を聞いた方が身の為だと思うけど…」

真正面にはしかめ面で私の服を抱えるキャプテンアメリカ、後ろの方では空に浮かぶパネルを操るアイアンマン、隣には試験管を持ったまま私に捕まったハルク。

一般的な悪党だったら失神しそうな面子に囲まれたAは、元々神経が図太いせいもあるのか減らず口を叩きまくる。

「早く片付けないと酷い目に会うぞ。それでも構わないのか？」
「はいはいハイルヒドラハイルヒドラ。」
「あ～その言葉は世界で1番汚い言葉だって教えた筈なんだが…イマイチ分かってないらしい。キャプテン殺すなよ。」
「トニー、いくら僕でも無闇矢鱈に殺す訳じゃないぞ。今のはふざけて言ったって事ぐらい分かる。今度その言葉を口にしたら二度と減らず口が利けなくなると思えA。」
「ホラ早く言う事を聞きなよ…それにそろそろ離してくれ。忙しいんだ。」
「ハッ！彼女もいないくせにさぁ～、一丁前に忙しいだって。この前のキャプテンみたい。忙しいんじゃなくて相手にされないかもしれないのが怖いんでしょ。バーカみたい。」

うじうじと相変わらずの悪態を吐きながらキャプテンが抱える自身の服を奪い取って行くA。
わざと足を踏み鳴らしデカいため息をついて出ていくその盛大な不機嫌アピールを鼻で笑って見送る。

「…もっと女性は淑やかにしているべきじゃないのか？」
「考えが古～～～～～～い！！」
「耳がいいな。今頃の若い娘ってのは大体あんなものだから気にするなキャプテン。バナー、そっち終わったか？」
「まだだ。」
「どうするべきだろう…待て、彼女は洗濯機の使い方が分かるのか？」
「さぁ？流石に洗濯機ぐらいは…」

トニーが喋ると同時にけたたましい足音が聞こえ、バタンとドアが開いた。
青冷めた顔のAが息を切らして立っていた。
３人共眉を顰めてその姿を見詰める。

「ト、トニー…何もしてないのに洗濯機が壊れた。」
「そういう時は大体何かしている時だ。バナー、進めといてくれ。」

手のかかる子供を抱えてしまったと後悔し始める。