目立ちたがり屋*ハリー・ポッター×MCU(トニー)* ページ17
ねぇ、アレって。初めて見たよ。彼も魔法使いだったの? あの女の子は誰?
右を見ても左を見ても視線はずぅっと此方に向けられていて歩き辛いったらありゃしない。
あまりにも目立ちすぎて、一瞬自分がハリー・ポッターの様な超有名スターになった気分に陥る。
だが、実際大衆の目線の殆どは私の隣に居る人間に対してのものだ。
目立たない格好で来てね、と言ったのにも関わらず高級スーツに光る革靴に金ピカの時計。オマケにマスクも何もしないで申し訳程度のサングラス。これも高級品。
「オイ、そんなに焦って歩く必要は無いだろう。もう少し見て回ろうじゃないか。折角の魔法界なんだから。」
「トニーッ…!どうしてもその病的な自己顕示欲を抑えられない訳…!?目立たないでって言ったでしょ!」
「僕を保護者にした結果だ。嫌ならジイさんにでも変えたらどうだ?」
「あの人に沢山お金を使わせられる訳ないでしょ。その点貴方は腐る程持ってるし。」
「君は本当に性格が悪いな。」
ハァ、と後ろでわざとらしい大きな溜め息が聞こえたが、そんな事に構っている程の余裕はない。
今この瞬間、同じ学校の、ましてや同寮生、同学年の人間に見付かる事だけは避けなければ。
見付かったら最後、新学期から何を言われるかわかったものでは無い。
ズキズキ痛む頭を振って一層足を早める。
「アラ…A…。」
「ヒ…ハ、ハーマイオニー…ハリー…ロン…。」
「友達か?やぁ、Aが世話になっているね。これからも仲良くしてやってくれ。」
「……。」
「ト、トニー…?スターク…?さん…?」
終わった。
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岡P(プロフ) - 初めて読ませて頂きました。どのお話もとても面白く楽しませてもらいました。これからも素敵な作品楽しみにしています。 (2022年3月9日 21時) (レス) id: eaa010ae17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もゆう | 作成日時:2020年4月30日 21時