二の腕 sha ページ29
*
「A、頼む!二の腕触らせてくれ!!!」
『………は?』
仕事を一旦終わらせ、ゆっくりとお茶を飲んでいた。
そしてシャオロンが部屋に訪れ、何の用だと思ったら先程の言葉を言われた。
髪を触らせてくれ、や、手を見せてくれ、は分かる。
流石に二の腕触らせてくれは初めてだ。
『二の腕……?』
「そう!!」
『なんで触りたいん?』
「ええっと…それは……」
シャオロンは言いにくそうな素振りをする。
……あれか?フェチとかか??
私はそこら辺の情報に疎いが、フェチって人に言い難いはずだろう。
『あー…いいよ、うん』
「ほんま!!?」
『触りたいんでしょ、ほら』
袖を捲り、腕をシャオロンに向けた。
彼は恐る恐る触れ、優しくむにむにと触る。
訓練もしてるからもちもちしてないはず……。
『触り心地は?』
「……最高…もちもち…」
『そ、そう…』
正直、引く。
彼の表情は出来るだけ見ないようにしてるが、声で何となく分かる。
私は利き手で資料を持ち、目を通す。
確かこの資料は、後に部下が取りに来るはず。
……待って、部下に見られたら終わりじゃない?
彼らが来る前に、コイツを何とかしないと…!
『シャオロン』
「んー?」
『もうすぐ私の部下が来るんだけど、見られたらヤバくない?』
「んー…それはヤバいなぁ……」
シャオロンは手を離してくれた。
そして仕事に戻るらしく、彼が扉を開けると驚きの声をあげた。
まぁ、部下と鉢合わせなんだろう。
「珍しいですね、シャオロンさんがAさんの元にいらっしゃるの」
『そう?』
「俺はそう思いますけど……あ、追加でーす」
『要らん』
まじかぁ……追加かぁ…。
部下から書類を受け取ると、彼は何かを思い出したらしく不思議そうに聞いてきた。
「あ、Aさん知ってます?」
『なにがー?』
「少し前、幹部様が楽しそうに話してたんです。好奇心で聞き耳を立ててみると何やら「女の二の腕と胸の柔らかさは同じらしい」と話していまして」
『……ん?ごめん、もっかい』
「ですから、二の腕と胸の柔らかさは同じと話してました」
二の腕と胸の柔らかさが同じ??
待って、シャオロンはそれを知って私に頼んできたの?
『それ、誰がいた?』
「確か…ゾムさん、鬱さん、コネシマさん、シャオロンさんですね」
『……あの野郎!!!』
知ってて触ったんか、トントンに訴えたろか。
いや、しんぺいさんに頼んだ方がいいか。
…シャオロン、まじで覚えとけよ。
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こんにゃく - お疲れ様でした。とてもなめらかで綺麗な文章を書かれていて、読んでいてとても幸せでした。本当にありがとうございました。 (2019年5月17日 20時) (レス) id: 0fb3eb8127 (このIDを非表示/違反報告)
羅(ろう)(プロフ) - はるさん» 小説を読んでくださりありがとうございました。好きと言ってもらえてとても嬉しいです。これからも無理をしない程度に頑張ろうと思っています。今まで本当にありがとうございました。 (2019年5月15日 20時) (レス) id: 14801f692c (このIDを非表示/違反報告)
羅(ろう)(プロフ) - キヅキさん» 小説をいくつか読んでくださりありがとうございました。他の場所で巡り会える確率は低いと思いますが、キヅキ様のような優しい方に読んでもらえるように頑張ります。今まで本当にありがとうございました。 (2019年5月15日 20時) (レス) id: 14801f692c (このIDを非表示/違反報告)
羅(ろう)(プロフ) - 葉月さん» 最後まで見てくださり、ありがとうございました。リクエストをくださった時は本当に嬉しかったです。Twitterのフォロー申請は鍵垢なら全て通しているので、お気軽に申請してくださっても構いません。本当に、今までありがとうございました。 (2019年5月15日 20時) (レス) id: 14801f692c (このIDを非表示/違反報告)
はる - お疲れさまでした。小説、面白かったです!大好きです!これからも、頑張ってください。いつまでも、応援しています。本当にお疲れさまでした。 (2019年5月8日 3時) (レス) id: d3b8419922 (このIDを非表示/違反報告)
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