私が好きになった人 gr ページ26
*
私が好きになったのは生徒会長だった。
演説を聞いているうちに惚れたのだ。
私達は3年生、もう少し早く出会いたかった。
「Aちゃんおるー?」
『なにー?』
彼は私の友達、オスマン君と仲がいいみたい。
…そりゃあそうか、同じ生徒会だもんね。
オスマン君は性格がちょっとアレだけど、賢いのは皆知ってる。
「コネシマが数学の教科書忘れたんやって。貸したってくれへん?」
『コネちゃんが?なんで本人がこないの?』
「次の授業が体育なんやと」
『ふーん……ま、いいけど』
確か、コネちゃんとグルッペン君は同じクラスだよね。
運が良ければ姿ぐらい見れるかな………。
なんて考えながら、私は教科書をオスマン君に渡した。
「ありがとー!」
『いえいえ。コネちゃんには5時間目までに返してって言っといて』
「了解めう!」
でも、自分から取りに行った方がいいかな。
コネちゃん、よく忘れるから……。
「Aってオスマン君と仲良かってんね」
『うん、一年から』
「いいなぁ、羨ましい!!」
『そ、そうかな…』
友達に羨ましがられるけど、本が好きなのが共通してるだけ。
不思議なのは、オスマン君とクラスが離れても仲良くしてくれること。
オスマン君は人気者だから私と関わらなくていいのに………なんていつも考える。
ーーー
今は昼休み、コネちゃんはやっぱり来てくれなかった。
昼休み中は本を読みたかったけど、教科書が無いとまともに次の授業が受けれない。
一緒に昼食を食べてた友達と別れ、私はコネちゃんのクラスにやって来た。
でも、とても賑やかでコネちゃんに声をかけずらかった。
どうしようか悩んでた時、後ろから声をかけられた。
「どうした」
『……え、あの』
振り返ると、グルッペン君が私を見て不思議そうに立っていた。
目の前に好きな人がいる、それだけでも死にそうだ。
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こんにゃく - お疲れ様でした。とてもなめらかで綺麗な文章を書かれていて、読んでいてとても幸せでした。本当にありがとうございました。 (2019年5月17日 20時) (レス) id: 0fb3eb8127 (このIDを非表示/違反報告)
羅(ろう)(プロフ) - はるさん» 小説を読んでくださりありがとうございました。好きと言ってもらえてとても嬉しいです。これからも無理をしない程度に頑張ろうと思っています。今まで本当にありがとうございました。 (2019年5月15日 20時) (レス) id: 14801f692c (このIDを非表示/違反報告)
羅(ろう)(プロフ) - キヅキさん» 小説をいくつか読んでくださりありがとうございました。他の場所で巡り会える確率は低いと思いますが、キヅキ様のような優しい方に読んでもらえるように頑張ります。今まで本当にありがとうございました。 (2019年5月15日 20時) (レス) id: 14801f692c (このIDを非表示/違反報告)
羅(ろう)(プロフ) - 葉月さん» 最後まで見てくださり、ありがとうございました。リクエストをくださった時は本当に嬉しかったです。Twitterのフォロー申請は鍵垢なら全て通しているので、お気軽に申請してくださっても構いません。本当に、今までありがとうございました。 (2019年5月15日 20時) (レス) id: 14801f692c (このIDを非表示/違反報告)
はる - お疲れさまでした。小説、面白かったです!大好きです!これからも、頑張ってください。いつまでも、応援しています。本当にお疲れさまでした。 (2019年5月8日 3時) (レス) id: d3b8419922 (このIDを非表示/違反報告)
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