私はしがない歌い手です。 (ページ19)

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18話ページ19

朝になり学校に行くと、昨日の生放送と動画の話でもちきりだった。生放送と動画投稿が連続でされたからなおさらなのだろう。

「ねぇA！昨日のシルさんの見た！！？？」

「…あー、見た見た。生放送と動画投稿されたね。」

「ね！！レトルトさんと仲いいよね～。羨ましい！そして彗星ハネムーンも最高だった！！」

「……そうだねぇ～」

自分のことを目の前で言われて少し恥ずかしくなり反射的に目をそらす。でも、喜んでくれていて良かった。

「あ、A～ちょっとこっち来て～」

「あ、ちょっと行ってくるね～」

さっきまで話していた友達と別れ、その人のほうにいく。

「…助かった、ありがと。」

「Aのためならどうってことないよ！あと、今度一緒にタピオカ飲みに行こー！」

「どんだけ私にタピオカ飲ませたいの…行くのはいいけどタピオカは飲まないからねー！」

「なーんーでー！！！タピオカ美味しいじゃん！！」

この人は訳ありで一時的に先生をしていて、あの96猫として活動しているくろちゃんだ。年上だけど元々親友で私がシルナということも知っているため、たまに助けてくれるのだ。

「あーはいはい、じゃあ明日の放課後ね～」

「絶対だからねーーーー！！！」

くろちゃんの大声を聞きながら私は教室に戻った。本当にあれが先生なのだろうか、身長的にも。