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Aside
環「なー?さっくんってどうして演出家になったんだ?」
環から聞かれた突然の質問。
私が演出家になった理由。
それは、私と社長と家族しか知らないこと。
『中学生の時に観たジャックス・フィーバーのライブで、その演出に心打たれたんだ』
お母さんの付き添いって思ってたけど、あのライブのドキドキは今でも忘れない。
環「ふーん…」
『面白くないでしょ?』
環「ニューヨークで凄いって思ったことあった?」
環、よっぽど暇なんだね…
『んー…タイムズスクエアのカウントダウンかな〜
凄い人がいて、街も凄いきらびやかなんだ!
アーティストがライブもしてとても楽しいよ!』
環「また、行きたい?」
あの頃は楽しかった。
また行けたらなってそりゃ思う。
『うん。行きたい』
環「じゃあさ、
俺とタイムズスクエア行かない?」
『え?』
私と環がタイムズスクエア?
環「そりゃ今からってわけじゃないから。何年かあとのことだから!」
『私も環もそのこと、覚えていたら考えてあげる!』
環「俺、ぜってぇ覚えとく!」
それから環は私の作業が終わるまで側に居てくれた。
後日談
壮「環くんの部屋に『さっくんとタイムズスクエア!』って書いてあったんだけど…」
『…I don't know…』
張り紙してたらしい…
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作者名:一葉桜雲 | 作成日時:2019年4月2日 22時