10 ページ12
事務所に行くとまだ誰も居なかった。
『寮に持っていこうかな…』
時刻はまだ七時半。
万里さんや紡ちゃんが来るにはもう少しかかるだろう。
ならば、いるのが確実なメンバーに渡したほうが早い。
―ピンポーン―
「はーい!」という声とともに出てきたのは三月だった。
三「A!どうしたんだよ、こんな朝早くに」
『おはよう!お母さんの旅行のお土産のおすそ分けに来たんだ』
すぐに中に通された。
そこには一織とそーちゃんとナギがいた。
ナ「Good morning!A!
こんな朝早くどうしたのですか?」
三「お土産渡しに来てくれたんだ!」
団らんとしてたとき、陸が疲れた様子でこちらに来た。
陸「えっ!?何でAさんがここに!?」
『まぁかくかくしかじかで…
ってどうしたの?』
陸「環が起きない!」
一「またですか…」
壮「今日は学校休みだけど、あと一時間後にはメッゾの仕事があるのに」
一「私が起こしてきます」
そのとき三月が一織を呼び止めた。
三「まて、一織。ここは、Aに頼もうぜ!」
一「ですが兄さん…」
三「お前の言いたいことは分かる。だけど、Aに起こしてもらったら驚いて目が覚めるかもしれないだろ?」
そういうことで、私は起こすことになった。
『環?入るよ…』
環はスヤスヤと眠っている。
『起きて!環!仕事に遅れるよ!』
揺すっても起きない。
『環!』
すると目を少し開けた。
環「さっくん?何でいるの?」
『いいから起きて!って、わぁ!?』
環に手を引かれ、布団の中へと入ってしまった。
そして、抱き締められた。
(何でこんなにドキドキするの!?高校生相手に!?)
環「さっくんがいる…あったかい…」
寝ぼけてる、こいつ
仕事のことも忘れて私は環の背中に手を回していた。
壮「二人とも…そろそろ…って!?」
そーちゃんのこの叫びで寮では混乱を招いてしまった。
8人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:一葉桜雲 | 作成日時:2019年4月2日 22時