~束縛~ A.Shirahama

束縛 37 ページ37

Youside


目が覚めると、見慣れない天井、

意識がはっきりしない中で、ゆっくりと体を持ち上げると見覚えのない手当された体

龍「お、起きたか、待っとれ、玲於呼んで来たるわ」

『やめて！余計なことしないでよ！家に返して！』

龍「またこの会話か...とりあえず玲於呼んでくるわ」

冷たくあしらわれた私...
なんなの？怒りたいのはこっちよ！

勝手に連れてこられて、同じことの繰り返しじゃない！

はぁ

重たい体を休ませようとベッドに横になった


なんで、こんなことになったんだろ...

あのとき玲於がうちに来なければ前までの生活のままでいられたのかな？

そんな下らない考え巡らせていると、ドアが開いた

玲「A起きた？」

『うるさい、家に帰らせて』

玲「はぁ、それは無理って言ってんじゃん、なんでわんねぇの？」

『分かるわけないじゃん！私はあのままでよかった
あのとき玲於がうちに来なければこんなことにならずに済んだ！全部玲於のせいだよ』

涙なんて出るような気持ちじゃないのに
気持ちとは裏腹に涙が止まらない

玲「そーやって、また俺らのこと庇おうとしてるわけ？幼馴染が苦しんでんのにほっとけっかよ」

なんで優しくするの？なんで冷たくしないの？

背中の傷見てるのになんで！

玲「お前にどんな傷が残ろうと俺はお前から離れないよ、ずっとお前の味方だし、幼馴染だから」

笑顔で話していた玲於の顔を見たら
収まりかけた涙が次から次へと零れた

玲於が気をきかせたのか何も言わずに私を抱きしめた

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