~束縛~ A.Shirahama

束縛 28 ページ28

Youside

フルーツナイフを持った亜嵐は迷いなく私の縛られている椅子の方へ動いた

亜「胸とかに掘るのは流石にかわいそうだから
背中に掘ろっか」

ま、まって...
まさか、私の体に名前を掘るってことっ！？

私のそんな同様に見向きもせずあっという間に
仰向けからうつ伏せにされた

『亜嵐っ！やめて！もう逃げない！勝手に出ていかないから！電話もしないから！
亜嵐っ！お願いっ！辞めてっ！』

亜「そんな言葉、もう嫌っていうほど聞いたよ」

亜嵐のその言葉を最後に私の背中に激痛が走った

『ッぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！痛いっ！いやぁぁ！』

亜「暴れたらもっと痛くなるぞ」

そう言われたからなのか、痛みからなのか
私の体は身動きが取れなくなっていた


ただ分かるのは、
自分の背中に"あらん"と掘られている感覚だけだった





.






.




背中に名前を掘り終えたのか
床にフルーツナイフが当たる音が響いた

床には血が垂れて、亜嵐はガーゼを背中に貼っていた

亜「これで、もう全て俺のだ。」


亜嵐の言葉を最後に意識を手放した

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