君と出会ったその時から

お化け屋敷******番外(？)編 ページ26

「君香、俺が守ってやるから安心しろ」

いやいやいやキモイキモイキモイキモイ

こんな事何の躊躇いも無く言ってくる人が隣にいるなんてもう…。

お化け屋敷行きたいと行った事を若干後悔しながら先に進む。

「抱きついてきたって良いんだぜってぎゃぁぁぁぁー！！」

「お前が抱きついてきてどうする…こんなん全然怖く無いじゃんか…。」

そう言って、涙目の唯を突き飛ばす。

視線の先には淡いライトで照らされた血まみれの日本人形。

正直あんまり怖くない。

「ほら、立って！進むよ！」

「ひぃぃぃ」

最初の台詞はどこへやら。

守ってやるどころか守られてるじゃんか…。

床にくっついたお尻を何とか引っぺがして前に進ませる。

唯は、その後も用意された仕掛け1つ1つにご丁寧にリアクションしながら進んでいく。

そろそろ出口が見えてくるだろうか。

「うわぁぁぁ〜怖い〜」

「はぁぁ…。」

無意識に手が髪の毛に触れる。

その時私はある事に気付いた。

「ない…。」

「ふぇぇ〜な、何が？」

「ヘアピン…。」

そう、私は右側の髪をヘアピンで留めていたのだ。

ただのヘアピンじゃない。

美織に誕プレで貰ったものだ。

美織が珍しくセンスの良いもの買ってきたから(嘘)大事にしてたのに。

何処で落としたんだろ…でも周囲はうす薄暗く、小さいヘアピンを見つけるのは無理だろう。

「早く行こ」そう言おうとしたが、唯の声に重なって、消えた。

「ヘアピン、か…ちょっと待ってろ」

そう言うなり、唯は元来た道を引き返した。


ー・・−・・−・・−・・−・・−・・−・・−・・−・・−
作者眠くてヤバいので一旦切ります←

お化け屋敷******番外(？)編2→←感謝！！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す