社の人魚様【第五人格】

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丁度、館の中庭に出ていた時だった



『あ、イソップくん』



中央にある長椅子に腰掛け、化粧箱を弄るイソップを見た



「､､､貴方ですか」


一瞬手を止め此方を見たが、すぐにまた作業に戻った



『横、失礼〜』



「はぁ､､､勝手にして下さい」




『それにしても熱心な､､､』









『イソップくん、つかれてない？』






「？まぁ、あんまり寝てないですから」


『､､､ふーん』



『ちゃんとしてないと、危ないよ』



『じゃ、ゲーム始まるから』



それだけ言い、椅子から離れる



出来るだけ、早く







あのとき



瞬時にイソップの隣に居る「女の子」に目がいった




《イソップくん、憑かれてない？》




「この人に近づかないで」


「私のお婿さんなの」



全く光を移さない瞳で、少女は語りかけてきた



「近づかないで」









『わー、怖い怖い､､､』



仕事柄、そういうことになりやすいんだろうけど





『あれはヤバいな､､､』




首をつたう汗を拭い、軍需工場に急いだ

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