我妻善逸、ヨコハマに来た【鬼滅の刃】【文豪ストレイドッグス】

問４０:御伽噺だと思っていた？ ページ39

異能力、それは聞いたことがある。けれど、御伽噺だと思っていたものだった。しかし、禪豆子が言うには俺の異能力で禪豆子は鬼として生き返ったのだという。


「なんか御先祖様達の話みたいね。ほら、お母様も言ってたじゃない。昔、御先祖様の妹が鬼になったことがある、って」


お母様、その単語を聞いた時俺の中の怒りが溢れたように感じた。別に俺は母に怒っているのではない。この社会に怒っているのだ。

俺は父と母を殺された。禪豆子だって生き返れたものの、もう日光の下を歩く事は出来ないのだ。だと言うのに、俺達を狂わせた強盗は死刑にはならずのほほんと生きているではないか。

ありえない。何故だ。

沸々と怒りが沸いてくる。社会は歪んでいる。人を殺した者にはそれ程の苦しみを、天罰を与えなくてはならないのだ。

だったら、その罰、俺が与えてやろう――。

そこからは俺は異能力を使いまくった。禪豆子の話によれば、俺の血を与えられた者は鬼と化すらしい。

人に殺された者に血を与え、鬼にする。そしてこの狂った社会を共に壊していくのだ。俺が作り直す。そう、決めた。

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