【黒子のバスケ】帰宅部の私がマネージャーになりました５【秀徳】

201個目 初デート ページ7

まぁまぁなんて言いながら食べる手はどんどん進んでいる
美味しいんじゃないか

『緑間くん、これも美味しいよ？』

緑間くんにグラタンを乗せたスプーンを持っていく

あれ……やばっ、これじゃあただのあーんってやつじゃないか！！
お姉ちゃんにするみたいについやってしまった！！

『ご、ごめん、別のスプーンで…』

緑｢いや、そのままでいいのだよ｣

『っ！？』

緑間くんは私の手首を掴むとそのままグラタンを頬張った
はぁ！？何なの！？緑間くん手慣れてない！？
いつものツンデレはどこに行ったの！？

緑｢…ん、こっちも美味いな｣

『……っ、緑間くんって、案外慣れてる…？』

緑｢何がだ？｣

『こういったデートみたいなの…慣れてるのかなって、』

まぁ、緑間くんはかっこいいからモテそうだけど…

緑｢慣れているわけが無いのだよ、馬鹿め｣

『え？』

緑｢……わざわざ言わせるな…//｣

あぁ、緑間くんも緊張してるんだ
好きな人の前ではかっこよくいたいっていう気持ちが伝わってくる
もうかっこいいんだからいいのに…

『ふふっ、緑間くんのパスタも食べたい！』

緑｢…仕方ないな、……ほら｣

フォークにパスタを巻き付けて私の口元にフォークを持ってくる
私はパスタを一口で頬張った
カルボナーラ自体が美味しいんだろうけど、私は緑間くんに食べさせてもらったおかげでずっとずっと美味しく感じた

その後デザートも食べ、帰る時間まで談笑をした
お会計も粘るも結局緑間くんに出してもらった
あの身長を使ってガードするなんてずるい←
身長寄越せこのやろう



『緑間くん、今日はありがと！すっごい楽しかった！』

緑｢それなら良かったのだよ｣

何気ないこの会話ですら幸せを感じる
もう当たり前のように繋がる右手と左手
身長差は40cm、見上げないと緑間くんの顔は見えない





キス…だって、私が背伸びしたところで届くわけはなくて…

『(って、何を考えてんだ…！キス！？)』


そんな事を考えていると、見慣れた自分の家が見えてきた
もうお別れの時間がやってきたようだ
急に寂しくなり無意識に握る右手に力がこもる

緑｢A、今日で終わりじゃない。だからそんな顔をするな｣

『っ、うん……』

そうだ、別に終わりじゃない
また約束して一緒に出かければいいんだ

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