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大「あぁ、この子が中を覗いていたものでな」
宮「お前、昨日のやつじゃねぇか。何しに来たんだ?」
『え、えーっと……』
背後には巨人、目の前にはイケメン。
私の足は瀕死状態。どうする?
【たたかう】
【なかま】
【にげる】
【命乞い(土下座)】←
『い、命だけは…』
宮「は!?」
大「え!?」
地面に手をつき命乞いする。もう私の頭はキャパオーバー済み。
カオスとも言えるこの状況に救いの神が現れた。
高「どうしたんですかー?…って、Aちゃんじゃん!てかなんすかこの状況www」
緑「またお前か」
なんだその言い方は。
いつも私がカオスな状況にいるみたいな、解せぬ。
高「てか見学に来てくれたの!?」
宮「は?見学?なんで朝練見に来てんだよ」
こっそり覗き見したかったから、なーんて言える訳ないよねー!
大「それならコソコソしないで見てくれて構わないぞ」
『えっ』
高「大坪さんもこう言ってるしほーら!」
『oh…』
なんかデジャブ、昔もあったなこんなの。
そして高尾くんに連れられ体育館へと入った。
帝光中の体育館とはまた違う、年季の入った体育館。悪く言えばボr…ん゛んっ!
大「練習始めるぞ!」
今回は堂々と見学できる、朝練だから軽めのメニューではあるけど。
軽くウォーミングアップが済むとすぐにボールを使った練習が始まった。
見ただけで分かる、レベルの高さ。
『おぉ……』
どうしてだろう、すごい簡単そうに見える。そして、何度でも言うけど高尾くんと緑間くんは凄い。
見ていてワクワクしてしまうようなパス、ボールが回ってくれば確実に決めてしまうスリー。
前より近くで見るとずっとずっと凄かった。
宮「おいこら!声出せ1年!!轢くぞ!!」
『………轢く?』
突然聞こえてきた暴言。私は耳を疑った、何故ならあのイケメンの口から出た言葉だったからだ。
そして何となく察した。
これはマネージャー入るわけねぇな、と。
それから度々聞こえてくる怒声は基本あの人からだった。
『ひえぇ〜……怖っ』
殴る、刺す、燃やす、埋めるなどなど。
何かあったのだろうか←
大「よし!朝練はこれで終わりだ、片付けを始めてくれ!授業には遅れるなよ!」
気付けばもう終わりの時間になっていた。
時間が過ぎるの早いな。
高「Aちゃーん!」
『おいーっす』
高「どうだった?」
『どう?うーん……とりあえず』
『暴言しか記憶にないや』
高「ぶふぉwwwwww」
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作者名:雪泉 | 作成日時:2020年3月10日 19時