「2度目の誘い」 ページ22
Aside
「11年前に言った事…覚えてるか？」
____________お前…俺と来るか？
『……俺と来ないか…』
「フッフッフッ！そうだ。前は断られちまったが……」
ポンとドフラミンゴが私の肩に手を置いた。
「今回は"嫌"とは言わせねぇぞ？」
まるで、絶対に逃がさない。とでも言うかのようにドフラミンゴは私の肩をギュッと強く握った。
『…前にも言ったが…いい…』
と私はドフラミンゴの手を振り払った。ドフラミンゴは笑いながら相変わらずつれねぇなぁと言った。
『…』
「それにしても…本当に変わっちまったなぁ…」
グイッとドフラミンゴは私の鼻とドフラミンゴの鼻がすれすれになるまで近づいた。
「あん時の目は眼中に何もかも無く、何も感情なんて感じなかった。」
『何が言いたい』
「今は怒りや憎しみ、そういうのしかない目だ！」
『…っ…本音は』
「俺と一緒に世界を壊さないか？」
せ か い を こ わ す ？
なんで私がそんな事を…
________化け物…
__________私達、人類のために…！！！
____________より、明るい未来の為に！
…ッ！…
「おい！いい加減に…」
とクザンが止めに入った所で私は口を開いた。
『…壊せば…嫌いな奴…恨んでる奴…全部…無くなるか…』
何故だか唇が震えていた。
「！」
ドフラミンゴはニヤァと不気味な笑みを浮かべ、
「ああ…自由になれる」
『ほんと…うか…』
「騙されたらダメだA！自由にはなれ無いただ囚われるだけだ…！！！」
『囚われる？』
「そうだ。壊したという罪悪感に……恐怖！そうだ、恐怖だよ！！！」
『恐怖？』
恐怖。また、分からない感情だ。
「また、実験台にされたいか？」
『…！嫌だ！…痛いのは！苦しいのは！』
「それが恐怖だ！」
「怖い、嫌だ、その感覚が…！感情が恐怖だ！」
これが…恐怖…私は…
・
・
怖いんだな…
「ドフラミンゴ、悪いがまた今度にしてくれるか？」
ドフラミンゴは軽く舌打ちをし、分かったよと不満げな顔をしながら帰った。
「…さっきは悪かった」
とクザンは綺麗に頭を下げた。
『…いや、大丈夫だ。こっちも少しパニックになった…悪い』
「んじゃ、お互い様だ」
ニコッと笑いながら言った。しばらく無音状態が続いたがすぐにそれはクザンが行くかと言う言葉で止まった。私はコクリと頷きもせずただひたすらクザンについて行った。
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