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「じゃ、電話をかけて、お姉さんの様子を探ってみてくれないか。」
「たまには遊びに行きたいとかなんとか言ってさ。」
和臣の言葉に、口わたしも付け加える。
それに対してうなずく金沢誠。
「もし、そこに子どもがいれば、声が聞こえる可能性もあるから、
できるだけ時間を引き延ばして、よく注意して聞いてみて。」
貴和のアドバイスに、金沢誠は緊張した顔で受話器を持ち、
ボタンを押した。
みんなが、みんな緊張した面持ちで、
息を飲むように金沢誠を見つめ、彼の言葉を待った。
「あ、姉さん？ボク。」
あ、本人に話すときは、姉貴じゃなくて
姉さんなんだ((
やっと話し始めた金沢誠。
声は緊張からか、震えている。
「ん…別に用ってほどじゃないんだけど、え？……なんとなく顔見たくて…」
いやあ、ごめんね、金沢誠。
ハードなことをさせてしまって。
だって、神経を集中させながらそれを隠して、
さりげない風によそおってしゃべらなくちゃいけないんだもん。
金沢誠の額には、たちまち汗が吹き出してきた。
「たまには遊びに行ってもいい？
最近会ってないし…え、ダメ？…なんで！？」
和臣が、金沢誠をはげます。
「いいぞ、がんばれ！」
金沢誠は、それからも話を引き延ばし、
向こうからいろいろ聞き出そうとしてたけど、
やがてそれも限界がきたらしい。
「切られた……。」
わたしたちは、大きな息をつく。
ふう。
やっと息できた笑
時間的には、ちょうど3分くらい。
「なにかつかめた？」
和典の言葉に、首を横にふる金沢誠。
「てんでダメ。何も話そうとしてくれなかった。」
兄弟ってそんなもんなんかなあ。
「子どもの声は？」
貴和の問いにも、首を横にふる。
「ううん、全然。」
でも、1歳の子どもがいて、騒ぎも泣きもしないなんて…
わたしがそう考えていると、金沢誠が言った。
「でもさ、変なんだ。
子どもの代わりにネコの声がした。」
ネコ？
「それもたくさんのネコがいる感じで、
騒がしかった。」
いや、なんだよって顔をして、和臣がつぶやいた。
「一人暮らしで寂しかったら、ネコぐらい飼うだろ。」
たくさんのネコってどのくらいなんだろう。
「変じゃなくね？」
そう続ける和臣に、金沢誠が答える。
「変だよ。
うちの姉貴、ネコ嫌いなんだ。」
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フェアリー - この作品大好きです！更新頑張ってください(๑•̀ㅂ•́)و✧ (2021年12月25日 23時) (
レス) @page6 id: ebc545326a (このIDを非表示/違反報告)
まーお。(プロフ) - ももんがさん» そんなこと言ってもらえて嬉しすぎます泣 こちらこそ最後までお付き合いいただきありがとうございました！ (2020年4月8日 1時) (レス) id: dbfd11264f (このIDを非表示/違反報告)
ももんが(プロフ) - 最後の最後まで最高の作品をありがとうございました！お疲れ様でした！また出会える事を、楽しみにしています！ありがとうございました！ (2020年4月4日 21時) (レス) id: 5f1c65421c (このIDを非表示/違反報告)
まーお。(プロフ) - マロマロさん» 年明ける前にするはずが…ごめんなさい！もうすぐ終わるので、今日の夕方らへんにちゃっと更新したいと思います！ (2020年1月5日 4時) (レス) id: dbfd11264f (このIDを非表示/違反報告)
マロマロ(プロフ) - 更新待ってます 頑張ってください！ (2020年1月4日 21時) (レス) id: 1787986370 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まーお。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/9649c0265d1/
作成日時：2019年11月21日 18時
