切られたページは知っている２

18☆親友アイテム ページ14

そのあと、少ししてパトカーと救急車がやってきた。





名誉の負傷をした和臣は、

さっきまであんなに痛がっていたのに、

すごい気取りながら救急車に乗せられていった。




...救急車に乗るのはダサいことじゃないのかしら(((





乗り込む前に、警察の人に放った言葉をわたしは絶対忘れない。



「オレの写真、撮らなくていいんですか？」

って言ったんだよ...。






わたしたちは、大きくため息をつきながら顔を見合わせた。





「あいつ、今度こそテレビにも新聞にも取り上げられると思ってる。」


「もっとハデなケガをしとけばよかったとか

思ってそうだよね。」


「オレたちって結局、引きずり回されてるよな。

あいつの名誉欲のために。」





そう言った和典の肩を、貴和が抱く。


「まあ、いいじゃないか。

こっちだって充分楽しんだんだし。」



フィフティ・フィフティだと思うぜって続けて言った。





「まあな。」

とあきらめ半分に和典が言う。






その隣で、和彦が大きく伸びをしながら言った。


「さて、勉強しなくちゃ。来週は最後の首都圏統一模試！」




わたしたちは、その言葉で一気に現実に戻されたのだった。







「だけど、和臣はどうするんだろ。

あのケガだと、秀明に来れないだろうし。」



「入院かもな。」



とわたしの言葉に続く和典。







そんな心配そうにしてる和典を見て、貴和がニヤッと笑った。





「あいつは、受験なんてやめればいい。

大学も行く必要ない。

なぜって、あいつに一番合う職業は私立探偵だからだ。」




わたしがうなずきながら言う。


「免許いらないし、情熱だけでやっていけるから、

和臣にぴったりだね。」




「その道で名前を挙げれば、テレビにも出れるし、

新聞にも雑誌にものれる。どう？」




わたしたちは思わず声をそろえた。


「ぴったり！」






それ以上、和臣に合う仕事ってあるのかな？笑



「将来は、若武の探偵事務所が設立されたりして？」


アーヤのあとに、和彦が恐ろしいことを口にした。




「で、オレたちみんなそこに雇われてたり？」




わたしたちは、思わず顔を見合わせた。



「ありそう。」


「考えるだけで恐ろしいわ。」


「冗談じゃねー。」



そう口々に言ったわたしたちの最後にアーヤが言った。




「でも、おもしろそう！」







アーヤ、本気で言ってる？笑








…でも、やっぱりありかも笑

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