切られたページは知っている

＊ ページ42

「犯人は、どうやってあの雑誌を持ち出して、

ページを切り取ったか。


またなぜ、その雑誌を捨てずにわざわざ図書館に戻したのか。



そして、その犯人は誰か。」





和臣が、アーヤを見る。


「犯人像については？」




アーヤが、今までの記録の中からまとめて言う。



「秀明の図書室から本を持ち出すことのできる人間で、

加藤行利の家の事情に詳しく、

そして、たぶんだけれど加藤行利にうらみを持っている人物。」




「よし！」



和臣が、きっぱりと言って、全員を見まわし、

わたしたちに仕事を割り振った。






和典と貴和は、秀明関係の人間なら、ＫＺの組織を使えば、

大抵わかるから、有田先生から図書室利用者の名簿を借りて、

手分けして、その一人一人の情報を集め、

その中では、加藤行利と繋がりがありそうな人間を探す。




和彦は、今やっている雑誌の分析作業の続行。





アーヤは、犯人がどうやって雑誌を持ち出したかと、

なんで雑誌を戻したかを考える。



和臣は、これからの方針を立てる。





「わたしは？」



「真実は、小塚の補佐。


けど、情報もすげーから、黒木たちに頼まれたら

そっちを優先に手伝ってくれ。」



「了解。」





「以上だ。解散。」

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