検索窓
今日:24 hit、昨日:7 hit、合計:68,304 hit

2はカット、3☆持ちこまれた事件 ページ3

土曜日

わたしはサッカーチームKZがあったのでマネージャーの仕事をしてから、秀明の特別ゼミを受けて特別クラスで夕飯を食べた。



そのあと、自分の席でヘッドフォンを付けてウトウトしていた。




部屋には、和典と貴和もいて、2人はみんなのあこがれのKZスタイルだった。

練習があったからね。





そのとき、誰かが入ってくる音がした。




「なんの話?」


アーヤが机にリュックをおろしながら聞くと、和典がサラリと答えた。




「男同士の話。」




いや、なにをカッコつけてるんじゃい。


そう思って、起き上がって和典の方を向いた。



「わたし女だけど、バッチリ聞こえてたし。」




「真実、完全に寝てるかと思った。」


残念、起きてました。




アーヤは、和典にピシャリと言われたのがショックだったみたいで、硬直している。


「たいしたことじゃないよ。」



貴和が、とりつくろうように言って、静かに机からおりた。





青く見えるほど澄んだ目に、やさしいほほえみをにじませて、じっとアーヤを見る。



「教えてほしい?」



アーヤは、ドキドキしたらしく横を向いた。






貴和は、ときどきどうしたらいいのか、わからなくなるような目をする。






大人の目だ。









「若武がKZの個人バッグに、新しいキーホルダーをつけたって話。」




あ、知ってる。






「例の彼女からもらったんだ。」








前に和臣は、同じクラスの女子からもらったサッカーボールのキーホルダーを、自分のマウンテン・バイクにつけていた。



でも、それは事件に巻きこまれて、こわれてしまった。








「その子と、付き合ってるの?」





それは、わたしも気になっていることだった。



でも別に、和臣から言わないなら聞かなくていーや、とも思っていた。






「いつから?」





少しとんがった声でアーヤが聞くと、貴和は、長めの髪をかき上げながら首を横にふった。



「くわしいことは、なにも聞いてない。」





アーヤが、ちょっと息をついた。









男子同士って、わりとこう。




かなり親しい友だちでも、プライベートな部分は、よく知らなかったりするんだよね。





女子同士だったら、ぜったい、そんなことないと思う。



でも、わたしは、どっちかっていうと男子と同じ感じだから、わたしの友だちもプライベートなことを知らない子が多い。




それでも、友だちだけど。

*→←1☆これまでのお話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (49 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
88人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

フェアリー - すみません。ページ7の11行目のとこ、「ためすぎだろ」じゃなくて「だめすぎだろ」じゃないですか?間違ってたらすみませんm(_ _)m (2021年12月25日 19時) (レス) @page7 id: ebc545326a (このIDを非表示/違反報告)
- よかったです! (2020年1月5日 7時) (レス) id: d5e1d3b75f (このIDを非表示/違反報告)
まーお。(プロフ) - 星さん» ありがとうございます!合ってます!即直してきました! (2020年1月5日 4時) (レス) id: dbfd11264f (このIDを非表示/違反報告)
- 私が間違ってたらすみません! (2020年1月4日 19時) (レス) id: d5e1d3b75f (このIDを非表示/違反報告)
- こんにちは!えーっと、誤字を見つけました。ページ25の若武君の「上杉は、…」で、『かかわっら』と書いてあるところがあります。『関わった』ではないでしょうか? (2020年1月4日 19時) (レス) id: d5e1d3b75f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まーお。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/9649c0265d1/  
作成日時:2018年5月15日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。