2はカット、3☆持ちこまれた事件 ページ3
土曜日
わたしはサッカーチームKZがあったのでマネージャーの仕事をしてから、秀明の特別ゼミを受けて特別クラスで夕飯を食べた。
そのあと、自分の席でヘッドフォンを付けてウトウトしていた。
部屋には、和典と貴和もいて、2人はみんなのあこがれのKZスタイルだった。
練習があったからね。
そのとき、誰かが入ってくる音がした。
「なんの話?」
アーヤが机にリュックをおろしながら聞くと、和典がサラリと答えた。
「男同士の話。」
いや、なにをカッコつけてるんじゃい。
そう思って、起き上がって和典の方を向いた。
「わたし女だけど、バッチリ聞こえてたし。」
「真実、完全に寝てるかと思った。」
残念、起きてました。
アーヤは、和典にピシャリと言われたのがショックだったみたいで、硬直している。
「たいしたことじゃないよ。」
貴和が、とりつくろうように言って、静かに机からおりた。
青く見えるほど澄んだ目に、やさしいほほえみをにじませて、じっとアーヤを見る。
「教えてほしい?」
アーヤは、ドキドキしたらしく横を向いた。
貴和は、ときどきどうしたらいいのか、わからなくなるような目をする。
大人の目だ。
「若武がKZの個人バッグに、新しいキーホルダーをつけたって話。」
あ、知ってる。
「例の彼女からもらったんだ。」
前に和臣は、同じクラスの女子からもらったサッカーボールのキーホルダーを、自分のマウンテン・バイクにつけていた。
でも、それは事件に巻きこまれて、こわれてしまった。
「その子と、付き合ってるの?」
それは、わたしも気になっていることだった。
でも別に、和臣から言わないなら聞かなくていーや、とも思っていた。
「いつから?」
少しとんがった声でアーヤが聞くと、貴和は、長めの髪をかき上げながら首を横にふった。
「くわしいことは、なにも聞いてない。」
アーヤが、ちょっと息をついた。
男子同士って、わりとこう。
かなり親しい友だちでも、プライベートな部分は、よく知らなかったりするんだよね。
女子同士だったら、ぜったい、そんなことないと思う。
でも、わたしは、どっちかっていうと男子と同じ感じだから、わたしの友だちもプライベートなことを知らない子が多い。
それでも、友だちだけど。
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フェアリー - すみません。ページ7の11行目のとこ、「ためすぎだろ」じゃなくて「だめすぎだろ」じゃないですか?間違ってたらすみませんm(_ _)m (2021年12月25日 19時) (レス) @page7 id: ebc545326a (このIDを非表示/違反報告)
星 - よかったです! (2020年1月5日 7時) (レス) id: d5e1d3b75f (このIDを非表示/違反報告)
まーお。(プロフ) - 星さん» ありがとうございます!合ってます!即直してきました! (2020年1月5日 4時) (レス) id: dbfd11264f (このIDを非表示/違反報告)
星 - 私が間違ってたらすみません! (2020年1月4日 19時) (レス) id: d5e1d3b75f (このIDを非表示/違反報告)
星 - こんにちは!えーっと、誤字を見つけました。ページ25の若武君の「上杉は、…」で、『かかわっら』と書いてあるところがあります。『関わった』ではないでしょうか? (2020年1月4日 19時) (レス) id: d5e1d3b75f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まーお。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/9649c0265d1/
作成日時:2018年5月15日 15時