彼にスイッチが入るとき

＊＊ ページ20

.






「…で、〇〇社様はうちのお得意先だから
このファイルにあるやつに______...」



今日から本格的に研修係の出番
とりあえず基本的な事を徹底的に叩き込む

まあ運が良くて
私のいる課に来た新入社員は少ない

みんな真面目にメモを取ってくれて嬉しい

その中にはｼﾞｮﾝｸﾞｸくんも居るわけで…





.

.


「…ｼﾞｮﾝｸﾞｸくん、私の顔に何か付いてる？」



さっきから何やら視線を感じると思ったら
私の真隣で説明を聞いているｼﾞｮﾝｸﾞｸくんだった



JK「いえ、何も？」

「あ、あんま見つめられるとお姉さん困っちゃうな〜笑」

JK「可愛いですねAヌナ。」

「…」





開いた口が塞がらない

ｼﾞｮﾝｸﾞｸくん…こういう子だったの？





「ﾁｮﾝくんA先輩の事好きなの？」

JK「うーんどうだろ笑」

「いや、あの、みんな？」

「私 ｿｸｼﾞﾝ先輩かっこいいと思いますっ」

「あ、私も！あの大人な感じ？
さっき頑張ってねって言われちゃった〜！」

「ああ〜ｿｸｼﾞﾝ先輩は本当に良い人だよ？
たまにくるあの笑顔がたまらない…」







…じゃなくて！！！


「はいはい、私語は後にしましょうっ」

「すみません〜」

「あ、総務課のﾕﾝｷﾞ先輩って人もかっこよかったです〜」

「え"！？」




あ、ごめんなさい。
変な声出ちゃいました。





「今朝 社員証落としちゃって拾ってくれた時に
ニコって笑ってくれたんです。その時にちょうど名前が見えちゃって。優しかったですよ〜」

「…優しい？いや〜あれが優しいなんて気のせいよ笑」







私に対しては優しいのこれっぽっちもない気がするんだけど？
新入社員からの株を上げたいって訳ね〜
ﾐﾝ・ﾕﾝｷﾞめ、、、




.




JK「…またその顔」

「…え？」

JK「Aヌナはﾕﾝｷﾞ先輩の事になると
そうやってすぐに赤くなります」

「…」

JK「好きなんですか？」









ｸﾞｯて 高い背から私の背に合わせて
顔を覗き込んでくる
綺麗な顔が真ん前にあって
……悔しいけどかっこいい


にしても…近い。





「…っ、からかわないで」

JK「…まあ、いいです」









ﾌｯて笑うｼﾞｮﾝｸﾞｸくんの姿は
何故だか 彼を思い出してしまった。

＊＊＊作者より→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す