夢みたいな現実。47 ページ47
あれから放心状態と化した私は、いつの間にか昼食の時間になっていることに気付き急いで離れを出た。
大広間にはまだポツポツと人が集まっているくらいだった。
なんだろ、まだ時間じゃないから皆集まってないのかな?
「昼食はね」
「ひっ…!」
急に話しかけて来たのは審神者様だった。
不意打ちは止めて欲しい……まじで心臓に悪いから……止まるかと思ったわ、ガチめに。
「昼食はね、自由なの。作業が途中で部屋で食べたい人も、少人数で食べたい人もいるだろうから大広間に全員は集まることはないんだよ。
あと、普段は大広間じゃなくて食堂があってそこで食べるの」
「えっ、そうなんですか!?」
「今日は特別に用事がない人はここで食べるように伝えたんだ」
ニコ、と可愛く笑った審神者様はゆっくり自分の席に戻っていった。
……そうだったのか、道理でテーブルの数も少ないわけだ。
というか、それ言うタイミング今だった? もっと他に言うタイミングあったよね?? ほら、私に部屋に来るよう伝えた時とか……意外と天然だな。
取り敢えず適当に空いてる席に座って料理を待つことにした。
今ここには新撰組も来派もいないみたいだ。粟田口も全員じゃなくてチラホラいるくらい? それだけでも随分少なく見える。
「…………あの」
「ん?」
少し待ってみても料理が来なかったので心配になり審神者様に話しかけた。
「……この場合、自分でお食事を取りに行った方がいいんですか?」
「ああ、大丈夫だよ! 今日は持ってくるように言ってあるから」
「そ、そうですか……」
そうは言われても持ってきてもらうのは少し気が引けたので、やっぱり取りに行ってきますと言い残してキッチンに行くことにした。
ここに来るのは二度目か。でも一回来ただけでよく道覚えられたな……私の記憶力ってそんなに優秀だったっけ? まぁいっか。
「すみません、お邪魔でなかったら私も運ぶの手伝います」
そう言いながらガラガラと引き戸を開ける。
するとそこには石切丸ににっかり青江、それと歌仙兼定がいた。
「おやおや、優しいね。でも持っていくのは自分のだけで結構だよ」
「でも少し人数が居ましたし、少しくらい手伝わせてください」
そうなのだ、大広間に来ている人数が少ないと言ってもお盆の量でいったら結構なものになってしまう。これを三人で運ぶのは些か無理があるのではと思ったのだが……
「それは心配要らないさ」
1206人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なのは(プロフ) - 甘gumさん» こ、こんな不定期なものでも待っていてくださるなんて…感動です!!謎の視線については後々…ということで、また頑張っていきます!ありがとうございます(*^^*) (2019年11月26日 9時) (レス) id: 0e7eece4c9 (このIDを非表示/違反報告)
甘gum(プロフ) - 更新待ってました!ありがとうございます!主人公を見る謎の視線が何なのか気になりますね…更新お疲れ様です! (2019年11月26日 0時) (レス) id: ac11c5bffc (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 雪さん» うわぁぁ!!涙が止まらないなんて.......ありがとうございます!!これからも長く続けられるよう、推進して参ります! (2019年7月2日 6時) (レス) id: 0e7eece4c9 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 一気読みさせてもらいました!涙が止まりません(笑)続き楽しみにしてますっ! (2019年7月1日 20時) (レス) id: 83eed38689 (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 狐火さん» 遅れてすみません!一目惚れして頂いて感謝です!まだまだ長くなるかも知れませんが、今後ともこの小説をよろしくお願いします! (2019年2月25日 19時) (レス) id: 0e7eece4c9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:緋月なのは | 作成日時:2017年8月15日 15時