いや違う、この本丸の主は私だ。【刀剣乱舞】

夢みたいな現実。３７ ページ37

「そうと決まれば有言実行ですね！」

「え？」


え、何が有言実行？ 私さっきまで何話してたっけ？


「そうですね。そろそろいい時間帯ですし、大広間に行きましょうか」


あっ……そーゆぅ……なるほどなるほど……。


「……あ、あの、私まだちょっと決心が……」


と、言いかけて前田と平野の純粋無垢な瞳を見て固まった。

あの話の流れだと、やっぱり勇気は出さなきゃいけないし大広間に行くのも仕方ないことなんだろうけど……だがしかし！


「……どうしました？」


自分たちの顔を見て固まる私を不思議に思い前田が問う。




………こ、怖いんだよぉぉ！！！やっぱり怖いもんは怖い！！！
あんな殺気まみれの目で見られた経験なんて皆無だった私からするとほんと冗談じゃなくチビりそうだった！！ あの時は動揺と焦りもあってそうはならなかったけど！！

内心息切れしながら、もう一度だけチラッと二人を見る。だがそこにあるのはやっぱり不思議な顔をした二人が居るだけであった。完。


や、ややややっぱり気持ち固めないと……


そしてパァァンッという音がこだました。

そう、私は、自分で、自分の、頬を、思いっっっきり、叩きました！！！！

痛いっす！ 思い切りすぎたのか頬だけじゃなくて目にまで影響来てるし！ 涙が勝手に出てくるよ！


「さ、行きましょうか！(涙声)」


今だ何が起こったか理解出来てない顔の二人を華麗にスルーし、声を張って言った。






……………………そこの君！ 涙声じゃんとか言わないの！！

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