いや違う、この本丸の主は私だ。【刀剣乱舞】

夢みたいな現実。１２ ページ12

「は？


この本丸は、【刀剣乱舞】 というゲームの中の世界である…？
尚私は、プレイヤーの想像する姿というものがあるだけで人では、ない…

プレイヤー自身はこの世界があることを知りもしないが、私たちは確かにここに存在する…」




これは、生々しすぎやしないか…？
これは…本当に夢なのか？



私がゲームとして遊んでいた本丸と、今現在私が夢見てここにいる本丸は酷似していた。


これは……偶然？ 必然？
いや違う、と思う………。


私が夢だと思っていたこの世界は、夢なんかじゃなくて…ほんとの現実なんじゃないか？
そうだとしたら、思い通りになってないのも合点がいく。





＿＿＿考えたくなかった。だって、現実だって認めるってことは…




「あの目に宿っていた殺意が…私に向いていたって、認めることになるじゃんか……っ」




理想は理想のままが丁度いいんだよ。


叶っちゃいけない。
叶ったところで自分の思い通りになっているって確証はないから。
叶ったら叶った分の代償を、こうやって払わなくてはいけないから。


ふとこんなことを思うこともあったけど、まさか…




「なんで、私がこんな目に…」


見習いってだけで乗っ取りだって勘違いさせるし、
この夢は夢じゃなくて現実かもしれないって思い始めるし、
現実だとしたらここは私の本丸かもしれないって………………









ああ、どうか……

…どうか、夢でありますように＿＿＿

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