Symphony12【病系】【短編集】

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桃side









そんな声が聞こえた方を向けば、今にも泣き出しそうな表情をしたるぅとが立っていた




「 ……なんか、さとにいもころにぃも怖くて…莉犬は風邪ひいてるし、、みんなでご飯食べたら元気になるかなって…それで、、 」


話しているうちに頬を伝っていく涙を手の甲で拭きながらるぅとは教えてくれた




「 …1人で作り初めて、ころにぃ手伝ってくれるって言ったけど断って、油気をつけてって言われたのに火傷しちゃったの。

だからころにぃは悪くないよ。さとにぃ怒んないで… 」



可愛い末っ子にこんなこと言われれば、苛立ちなんて気がついたら消えているものだ








「 ……そぅ。ごめんなころん 」

「 、うん… 」


何でもかんでもころんが悪いと決めつけるように突っかかり過ぎたなと反省する

夕飯時だったしなんか弟たちに作ってやろうとリビングに降りてきたが、もう準備は進んでいるようだったので、冷蔵庫からペットボトルを1本取ってそのまま部屋に戻った





＿






「 ……はぁ、、 」


ゲーミングチェアに腰を下ろして天を見上げる

なんか最近の俺どうしちゃったんだろう


いつもは許せてたことで突っかかったり、決めつけるようなこと言ったり、

ころんと喧嘩して、口聞かないなんてガキの頃にもしたことないのに




腹も減ってねーし、とりあえずやるべき作業を進めよう。とイヤホンをつけて作業に戻った


＿＿＿のも束の間、ノックが聞こえたと思えばころんが部屋に入ってきた








「 …にいちゃん 」

「 、ん？ 」


イヤホンを外して、彼に目をやる




「 今、大丈夫だった？ 」

「 うん、何？ 」

「 …あの、、、この前はごめんなさい 」


ころんはそう言って俺に頭を下げた




「 ぇあいゃ…俺もごめん。言いずきた 」

「 いや、…僕、本当に…酷いこと言った。親じゃないとか… 」

「 あぁ、w まぁちょっと傷ついたかな 」

「 、ごめんなさい！ 」

「 はははw もういいよ 」


背中にポンっと手を置いて言う




「 …あの、それで、、 」

顔を上げたころんは言い淀むようにして、また口を開く



「 途中までるぅとくんが作ったチャーハン。ちゃんと4人前あるの…みんなで食べよう？ 」

「 ふっ、分かった。すぐ行く 」


笑顔で答えれば、ころんは「うん」と頷いて部屋から出ていった

嬉しそうなのが顔に出ちゃってるぞ







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