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それから私は三人と同じ席に着き、食堂のおばちゃんが作ってくれた朝食を食べ始めた。
「そういえば今日、学校お休みなんでしょ?みんなはどこか出かけたりしないの?」
「僕は委員会がある!もうすぐ予算会議があるから、そのための準備をしなくてはならないのだ!」
「俺も委員会だ。折角の休みなのに、いけどんマラソンに付き合わさられるなんて・・・」
「俺も委員会です。この前、七松先輩のいけどんバレーによって壊された壁の修復をしなくては・・・」
みんな大変そうだな。
折角のお休みなのに自由に過ごせないなんて……。
「不知火さんはどこかお出かけされるんですか?」
「うん。一年ろ組の子たちとピクニックに行くんだ。」
「いいな〜。俺も行きたい。」
「お前はやめとけ、絶対迷子になるだろっ!!」
「あっ、噂をすればなんとやら、だな!」
神崎君が指さす方に目をやると、そこには忍装束ではなく私服を着ている一年ろ組の子たちがいた。
「不知火さ〜ん、準備できましたよ〜。」
「ちょっと待って、もう食べ終わるから。」
「は〜い。」
私は急いで残りのご飯を口にかきこんだ。
「ご馳走様でした。それじゃあ三人共、またね。」
「またな〜、不知火〜!」
「迷子になるなよ〜。」
「お前が言うなっ!不知火さん、お気をつけて。」
食堂を後にし、私たちは門へと向かった。
そして小松田さんが持っている出門表にサインをし、私たちは忍術学園を出発した。
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作者名:ずみ | 作成日時:2019年11月2日 17時