髪染めたい大型犬 ページ24
Aside
ini｢おはよーごさいまーす｣
ガチャり扉の開く音と同僚の声が聞こえそちらを振り返って挨拶を返そうとすると、先日まで金髪だったのにピンクに染まっていた。
『晃樹、おはよう！髪染めたの？可愛い！』
ini｢おはよう、A。うん、セルフだけどね｣
『えーいいな、俺も髪染めたい。』
ini｢でも、黒髪も似合ってるよ？｣
『今まで怖くて染めれなかったんだよね…』
俺はまだ1度も髪を染めたことがない。ヘアカラーをするとしみて痛いとよく聞くので怖くて手が出せない。
晃樹のピンク色に染められた髪をじっと見る。ブリーチされ、何度も染められて多少傷んでいる髪だが、ふわふわで気持ちが良さそう。
『ねぇ〜、触ってもいい？』
ini｢まぁ、はい｣
『じゃあ、失礼して……おぉ〜、ふわふわ』
ini｢何その感想〜｣
触る許可を得て髪に手を伸ばす。思った通りふわふわで柔らかかった。でも以外に傷んではいなかった。ふわふわと触っているとフワッといい匂いがした。
思わず顔を近づけて、クンクンと匂いを嗅ぐ。
ini｢ねぇ、A。くすぐったい…｣
『わっ！ごめん！』
ini｢びっくりした〜。急に顔近づけてくるから｣
『なんかね、いい匂いした〜』
ini｢突然だから、驚いちゃった｣
『でも、いい色だねピンク。』
ini｢Aも染めてみたら？｣
『うーん、次晃樹が染める時に一緒に染めようかな』
ini｢じゃあ、それまでに一緒に色決めようね｣
『約束〜』
こうしてまた新たな約束を取り付けた。志賀さんとピアスの次は晃樹と髪の色を決めて染めるという約束。とりあえず推しの髪色に近づけようかな？
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作者名：重曹 | 作成日時：2021年9月23日 23時
