【9k】リードはしっかり握って！【男主】 (ページ16)

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耳飾り催眠術ページ16

sg side

いつだっただろうか。突然伊泉くんに私の近くにいると眠くなると言われたのは。

そう思い出す要因となった彼は私の隣で少し体を私に預けてコクリコクリと船を漕いでいる。

目の前には私には専門外だから分からないが難しそうな単語が並んだ専門書が。勉強中なのだろう

sg｢伊泉くん。おーい、｣

『はっ！』

起こしてあげると彼は驚いたように顔を上げてキョロキョロと周りを見渡して私の顔を見る。

『もしかして、俺寝てました…？』

sg｢ええ、お疲れですか？｣

『ごめんなさい！俺が寄りかかって作業しづらかったですよね？』

sg｢お気になさらず。私も今休憩中でしたので｣

そういうと良かったと胸を撫で下ろす彼。目を擦り少し伸びをしてよしっと意気込んでいる

『俺、志賀さんの近くにいると眠くなるんですよね』

sg｢前も仰ってましたね。どうしてです？｣

『えー、なんかピアス揺れてるの目で追いかけちゃうんです。あと声が落ち着く感じがします。』

sg｢ピアス、ですか？｣

『はい。ここじゃピアス開けてる人多くないじゃないですか』

うんうんと相槌を打ちながら話に耳を傾ける

『志賀さんのチャームピアスが揺れてるの見ると眠くなるんですよね。催眠術みたいな感じです』

sg｢催眠術…面白い表現ですね。｣

『えへへ、そうですかね。俺も志賀さんのピアス見て開けようかなって思ってるんです。』

sg｢自分の体に穴を開けるので軽率におすすめは出来ませんけど、伊泉くん似合うと思いますよ｣

彼は背も高くスタイルもいい。顔も整っているし、ピアスをしても顔も映え、ピアスも映えるだろう。私の似合うという言葉に目を輝かせてこちらを見つめる彼。

『本当ですか？！いつか開けたら一緒にピアス買いに行きましょう！』

sg｢いいですね。楽しみにしておきます｣

『約束ですよ！小指出してください！』

sg｢はい、どうぞ｣

彼は私の小指に絡めて指切りげんまんとにこにこと楽しそうに歌い出した。

『嘘ついたら〜、俺とご飯食べに行く！』

指切った！と指切りを終えた彼は約束破ったらダメですからね！と笑顔で言い張った。

sg｢ええ、気をつけますね。｣

私の隣でニコニコしながら楽しそうにする彼は端正な顔立ちなのにどこか可愛さがあり撫でたくなる。犬と言われるのも納得だ

彼と共にピアスを買いに行ける日を楽しみにしたい思います。でも、まず彼が開けることには始まりませんが