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『ダァァ!!!あったま痛い!』

「かき氷を一気に食べるからだよ。」



相変わらず奴は馬鹿らしい。


『いやー、今日は早く帰らないとねー。薬が切れる前にね。』


奴はここに来る前に何錠、何袋も薬を飲んできている。


念には念をだ。



それでも安心はできない。



やつの両親の電話番号も教えて貰っている。


『さて!次あそこ行きたい!』

やつが指さしたのは数メートル先にある小さな雑貨屋さんだった。



まぁ、あそこくらいならいいだろう。



カラン…


奴の性別を知らないから、もし男だったらまぁまぁいやだな…


でも今日は女の格好をしてるし…パンツスタイルだけど。


ボブだから女に見える。



周りの目もあまりない。



『うぉ!!見てこれ!』

「ちょ、うるさいよ。」


やつが見せたのは小さな十字架がついたネックレス。

「…厨二?」

『なわけ…あるわ。』

「あるんだ。」

『かっこいいじゃん!』


「なら、僕が買うよ。」

『お?オソロ?』


「違うよ。僕が君に買ってあげるって…」

『分かった分かった!オソロね!』

奴は僕に同じネックレスを押し付けて自分のものを持ってレジへ走った。


本当に話の聞かないやつ。


本心ならば、こんなもの要らないから買いたくはないが…

わがままに少し付き合ってやろう。



僕もレジに並んだ。

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設定タグ:病気 , 感動 , 友情   
作品ジャンル:泣ける話, オリジナル作品
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作者名:ひかり | 作成日時:2020年12月6日 0時

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