#196【尻尾】 ページ5
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俺の鼻は使い物になる時とならない時の差が激しい。そして今は珍しく調子が良い日であった。
(この匂いは･･･)
スンスンと犬の様に匂いを辿れば
(見つけた･･･やっと、やっと俺の努力が報われる)
頭を地面に付き、起き上がろうとすると容赦なく俺の腰が踏まれた。
「がっ･･･！」
(返せ･･･！俺の初恋相手を返せ･･･！)
無理に赫包を再生させ、赫子が飛び出すが平子に切り落とされる。
(何でもいい･･･何か打開策は･･･！！)
目をギョロギョロと忙しなく動かすが利用出来るモノは見当たらない。
(待て、俺はなぜこんなにも焦っていた)
あるではないか、これが上手くいくか分からないが人生は博打だ。試す価値はある。
「そもそもなぜ喜来は俺に執着する？
怒を殺したのは弟のアイだろう？」
「お前がやらなければアイはやらなかった･･･！！」
なるほどアイは皆に可愛がられていた。なら怒りは俺の方へと来るのは当然だな。
「そもそも俺がアイツを殺した理由を知ってっか？」
「は･･･？ただの気分だろ」
俺の腰を踏みつけながら喜来は睨み付ける。知らないのは当然だ、誰にも話した事はないのだから。
今回は意図的に平子に助けられた、後で礼をしなきゃだな。
地面から俺と喜来の周りに花のように八方から尾赫を咲かせると“白鳩”は後ろへと下がる。呆然としている喜来を甲赫で足払いし、気力で起き上がる。
「はぁ、だるいわー」
腹の傷から出した尾赫を切り離し、独立させる。これはトカゲのしっぽに近く、エネルギーが無くなるまでうねうねと動き誰も
「俺が殺した理由はアイをいじめてたから」
そんなん嘘なんだけどな、一瞬でも信じたようで目を見開いている。
「そんな･･･」
「まあ、嘘だけど」
嘘を信じた喜来は顔を真っ赤にしクインケを振るう。それに合わせ、俺は上へと飛ぶ。近くに木があったのはよかった。腕が無いのでバランスが取りにくいのが難点だな。
下の景色は阿鼻叫喚。血酒を片手に楽しみたいな。
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水無月(プロフ) - 乾さん» 今更になってしまいますがありがとうございます！一時期題名が落ち着かない時がありましたが最後まで読んでいただきありがとうございました！！ (2018年8月10日 23時) (
レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
乾 - 完結おめでとうございます！！この作品は、名前が何度か変わっていましたがそんな連載当時から好きでした。素敵な作品をありがとうございました (2018年7月2日 18時) (レス) id: de2fb18392 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 瑠伊さん» ありがとうございます！素敵と言ってもらえてとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 慶さん» ありがとうございます！面白いと感じてもらえてとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 宮野 ミヤさん» ありがとうございます！気に入ってもらえとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無月 | 作成日時：2017年12月27日 18時
