. ページ33
.
.
汐「なあ、ほんまに大丈夫だったんなんもなかったんよな」
『なんもないって、具合悪くなっただけ』
汐「...ならええんやけど」
『今日は部活ないからはよ帰れるね』
汐「おお、そうなん、分かった」
.
.
今にも溢れそうなほど目に涙を溜めて心配する鶴房を見て
絶対に隠し通そうと思った
.
ただ嘘は隠し通せなかった
.
次の日学校へ行くとクラスメイトから質問攻めだった
.
「ねえAちゃんって年上の彼氏がおったと？」
「彼氏なん？ほんまはパパ活してんじゃないの？笑」
.
あの出来事、裸の写真に脅されていることまでは噂に上がっていなかったが
どうやらクラスの1人が私とおじさんが車に乗り込む姿を見たらしい
その噂、鶴房も聞いたのだろうか
.
.
遅れて教室に鶴房が入ってきて
クラスの男子1人が
「残念やったな、お前の愛しのAは年上彼氏がおったとね」
と言った
.
変に顔色を変えることなく、鶴房は
「それいつ見たん」と問いつめた
.
「一昨日らしいで」
と聞いた鶴房は私を一瞥し、席に着いた
.
.
いつもなら授業中もこそこそ話しかけてくるのに
今日は一切話しかけてくることはなかった
ただ私を1人で家に帰すことには罪悪感があるのか
一言も喋らなかったのに帰りは当たり前のように一緒に帰った
.
汐「...そこの公園で話したいことがあんねんけど」
『...うん』
.
ベンチに促され鶴房から出た言葉は意外なものだった
.
『...ごめん』
汐「何が」
『ほんまのこと言わんで』
汐「怒ってへんよ、...悲しいだけ、でも俺を傷つけると思ったから嘘ついたんやろうな、と思ったから悲しいだけ、頼ってもらえんかったのも悲しいけど、それよりAに嘘をつかせてしまったんが、ほんまに」
.
.
鶴房は目を合わせずただ俯いてそう言った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 398人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「JO1」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リエ - お話全部全部大好きです！毎日読んでます！美大生さんのお話がまた読めるようになれば嬉しいです。これからもずっと応援してます！！ (2021年8月26日 22時) (
レス) id: 011c73e51d (このIDを非表示/違反報告)
みぺ - どのお話も長編で読みたいぐらいきゅんきゅんします！いつも楽しみです！ (2021年7月4日 0時) (レス) id: 58efb808d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハム | 作成日時：2021年6月30日 19時
