・ ページ8
*
彼は見習い執事として、私の遊び相手にまでなってくれるらしい
息の詰まる生活を強いられていた私にとって、彼の存在は大きなものとなっていた
外に出て遊びたいという彼の要望に応えるため、軽装に着替えてだだっ広い芝生の生い茂る庭へと飛び出す
運動はそこそこ出来る私と、育ち盛りの彼とで軽くボールを蹴り合って遊んだ
「 ラウールくんは何歳なの? 」
ラウール「 16歳!だからまだ "適性審査" を受けていないんだ〜 」
聞き馴染みのない単語
これはまだジェシーさんに教えてもらってない
「 適性審査、? 」
ラウール「 そう!……あ、A様ご存知ないです か? 」
首を傾げて頷くと、ラウールくんが意気揚々と説明をしてくれた
ラウール「 この国ではその人の能力に応じて、お仕事が貰えるんです!そのために18歳になったら全国民が全員強制的に受けさせられるんだ〜 」
近未来的なハローワークといったところだろうか
だけど、自分のなりたいものになれない可能性もある……それでも、上手いやり方だなぁと感心してしまった
「 へぇ……ラウールくんは何になりたいの? 」
ラウール「 このまま執事を続けたい! 」
「 ふふ、なれるといいね 」
無邪気な彼の笑顔に思わず笑みを零す
16歳でこれくらいしっかりしているんだもん
きっと彼ならなれるはず
ラウール「 うん!その為にももっと修行を積まないと…… 」
しかし途端に彼は眉を潜めて、顔を曇らせた
ラウール「 …使えない人間は捨てられちゃうから、 」
ボールは彼の足で止まってしまう
プレッシャーとか色々あるのかな…
16歳でここまで考えているなんて、この世界の人間はきっと皆大人なんだろう
「 もうそんなことないよ!大丈夫だって。 」
ラウール「 ふふA様、ありがとう! 」
彼の笑顔を見ていると私まで何だか笑顔になってしまう
天使みたいに愛くるしい子だ
*
1890人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
FON(プロフ) - 如月ヨシノ。さん» 優しいお言葉をありがとうございます;_;ただいま移行しましたので後半戦も宜しくお願いします! (2020年9月14日 12時) (レス) id: 916dce426a (このIDを非表示/違反報告)
如月ヨシノ。(プロフ) - 新作いそがなくても大丈夫ですよ!FONさんのペースで頑張ってください! (2020年8月30日 7時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
FON(プロフ) - aoiさん» コメントありがとうございます(^^)わぁ嬉しいです!!後半戦も楽しんで頂けるように頑張りますので移行後も宜しくお願いします! (2020年8月27日 23時) (レス) id: 916dce426a (このIDを非表示/違反報告)
FON(プロフ) - 蕾華さん» コメントありがとうございます(^^)えーんそんなこと言っていただけて光栄です;_;これからもお互いに執筆活動頑張りましょうね!移行後も宜しくお願いします! (2020年8月27日 23時) (レス) id: 916dce426a (このIDを非表示/違反報告)
FON(プロフ) - 如月ヨシノ。さん» コメントありがとうございます(^^)そんなこと言っていただけて嬉しい限りです!これからもお互いに執筆活動頑張りましょうね;_;! (2020年8月27日 23時) (レス) id: 916dce426a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:FON | 作成日時:2020年4月21日 12時