『 牢獄 』 ページ43
*
佐久間「 何しに来たの。 」
セレモニーの催し物も全て終わった、深夜0時過ぎ
催し物といってもあんな騒動の後じゃ予定通りの進行で物事が進むはずもなく、早々にお開きとなって、その後は反省会となった
私はそれに参加させて貰えなかったけれど、国王様の元へ必死に詫びに行かれる北斗様や大我様、樹さんの姿は見かけたし
使い魔最強の異名を持つ佐久間の攻撃をモロに受けてしまった照と辰哉は緊急治療室へ
その他使い魔たちも何が起こったのかと、場は騒然としていた
「 ねぇラウールくん、頼みがあるんだけど……。 」
そんな中私はラウールくんに頼んで、佐久間がどこに居るのか案内してもらっていた
隠し扉のような重たい床下扉を開いて、そこから下へと降りていく
この牢獄には本来部外者が立ち寄ってはいけないものらしく、ラウールくんにもこっそり教えてもらったので、彼には迷惑をかけたくないと思いひとりでやってきた
暗い暗い古びた階段
研究室に向かった時の螺旋階段とは全く違う、本当に年季の入った造りだった
そしてようやく地下まで辿り着く
そこで待っていたのはドブのような臭い、生臭い何か
人間が長時間居られるような場所ではないと瞬時に悟る
しばらく誰もいない檻を眺めていき、1番奥、そこに佐久間は居たんだ
「 ねぇ佐久間……どうしてあんなことやったの? 」
佐久間「 ………お姉さんには関係ないでしょ。 」
別に彼の行為を咎めようとしたかったわけじゃない
佐久間は私と目を合わせようとしなかった
突き放すようなその言い方、それでも私は佐久間が何を考えているのかがどうしても気になる
好奇心とかそんなんじゃなくて、彼を救いたい
ただそれだけの気持ちで
「 ……佐久間のことはそれなりに見てきたけど、どうも腑に落ちないの。
人間が嫌いだからと言ってあれだけのことをするとは思えない。 」
その言葉に、佐久間がぴくりと動いた
やっぱり、やっぱりそうだよね
何かがおかしいもん
お節介かもしれない、だけど私は彼の闇を知りたい、そして救いたいから
「 ねぇ国王様と何があったの?………何かあったのなら私に話して欲しい。 」
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FON(プロフ) - 如月ヨシノ。さん» 優しいお言葉をありがとうございます;_;ただいま移行しましたので後半戦も宜しくお願いします! (2020年9月14日 12時) (レス) id: 916dce426a (このIDを非表示/違反報告)
如月ヨシノ。(プロフ) - 新作いそがなくても大丈夫ですよ!FONさんのペースで頑張ってください! (2020年8月30日 7時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
FON(プロフ) - aoiさん» コメントありがとうございます(^^)わぁ嬉しいです!!後半戦も楽しんで頂けるように頑張りますので移行後も宜しくお願いします! (2020年8月27日 23時) (レス) id: 916dce426a (このIDを非表示/違反報告)
FON(プロフ) - 蕾華さん» コメントありがとうございます(^^)えーんそんなこと言っていただけて光栄です;_;これからもお互いに執筆活動頑張りましょうね!移行後も宜しくお願いします! (2020年8月27日 23時) (レス) id: 916dce426a (このIDを非表示/違反報告)
FON(プロフ) - 如月ヨシノ。さん» コメントありがとうございます(^^)そんなこと言っていただけて嬉しい限りです!これからもお互いに執筆活動頑張りましょうね;_;! (2020年8月27日 23時) (レス) id: 916dce426a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:FON | 作成日時:2020年4月21日 12時