− 淘汰

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「 使い魔って仲間意識が高いんだね 」










そういう種族なのかもしれない
現世にも、やたらと仲間意識の高い動物が居た気がする













佐久間「 ……うるせぇよ。 」










だけど、佐久間は私の言葉に予想とは反する反応をした





















佐久間「 使い魔は、って言うんじゃねぇ。 」
















私のことを思い切り睨むと、彼は窓から部屋を飛び出した


急いで窓の外を見ると羽を広げてどこか浮遊してしまう
何か癇に障るようなことをしてしまったのだろうか




そんな不安にかられながらも、丁度後ろに何か気配を感じる


















「 ……あ、高地さん 」


高地「 ごめんね、たまたま通りかかったら2人の声が聞こえちゃて。……大丈夫そう？ 」


















そこに居たのは、料理人の高地さんだった

彼にはいつも助けて貰っている気がする
私よりもこの屋敷に長く居るし、それに他の人と違って優しいから色々話しやすいんだよね


















「 やっぱり私佐久間の考えていること分からないです……心を開かれている気もしないし。 」













佐久間は人間を忌み嫌っている


その中でも私は少しだけ心を開いてもらえている方だと思っていた

それも私の自惚れだったみたい
さっきの佐久間を見ていたら、いかに自分が彼について何も知らないかを思い知らされる













高地「 そんな事ないと思いますよ。佐久間、十分Aちゃんに心開いていると思いますが？ 」











だけど高地さんは、私の背中をぽんと撫でながら優しい言葉をかけてくれた













高地「 あいつが人間の部屋に入るなんて滅多にないし、コロシアムの話をするまでは普通に話していたんですよね？佐久間にしては珍しいと思うけどなぁ。 」















確かに、今まで部屋に入ってきてくれることなんてなかったし
思えばこの屋敷の中ですれ違ったこともないかも

あいつは基本的に外をひとりで浮遊しているから






















高地「 だから大丈夫！自信を持って。Aちゃんはきっと佐久間と契約を結べるはずですから。 」















高地さんの励ましに妙に納得してしまって、ありがとうございますとお礼を言い



そしていつか謝れる日が来ることを信じて、ゆっくりと佐久間の帰りを待つことにした










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