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*
振り返ると
白衣を来た、黒髪の男性
私の顔を見るなりニヤリと笑う
?「 あぁ、例の異世界からのお客様か。これはこれは……不躾な真似をしてしまい申し訳ございません。」
黒縁の眼鏡が良く似合う
いかにもインテリチックその男性
「 ……あなたは? 」
自分のことばかり一方的に知られているのは、何だか気分が悪い
姫になる立場だから仕方ないのかもしれないけれど
自己紹介を促すと、彼は眼鏡を外して
頭を下げた
阿部「 帝都専用の科学者、阿部と申します。以後お見知りおきを。 」
科学者……
そう言えば私がこの異世界に連れてこられた時、科学者が呼んだとか言っていたような
大我『 あぁ、この国の博士で阿部って奴がいるんだけど……ここには居ないみたいだね。研究が忙しいのかな?後で会いにいくといいよ。 』
となると、私のこの現状は
全部目の前にいる こいつのせいとなるのか
会ったら文句のひとつやふたつ言ってやろう
そう思っていたのに
阿部「 どうされました? 」
言葉が出てこない
異様な雰囲気
佐久間と似た、あの感じ
上手く言葉に出来ないけれど
心の底から、恐怖心が煽られる
阿部「 姫様 自らここに来るとは、何かご要件でも? 」
「 いや……その、 」
そんな雰囲気の中
まさか好奇心で来てしまった、だなんて言えるはずもなく
何だか殺されるんじゃないかってくらい嫌な沈黙
そんな私を察してか
彼は少し悩んだように首を傾げると、
阿部「 探索でしょうか? 」
口角を上げて私に尋ねた
だけど目は笑っていない
「 すみません……すぐに戻るので、 」
阿部「 大丈夫ですよ、 少しゆっくりして行ってください。 」
螺旋階段の方へと足を向けるも
彼は私の手首を掴んで止めた
貼り付けた笑顔が妙に怖い
「 じゃあ、お言葉に甘えて…… 」
断る方がもっと怖い気がきて
私はここに残ることにした
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FON(プロフ) - 如月ヨシノ。さん» 優しいお言葉をありがとうございます;_;ただいま移行しましたので後半戦も宜しくお願いします! (2020年9月14日 12時) (レス) id: 916dce426a (このIDを非表示/違反報告)
如月ヨシノ。(プロフ) - 新作いそがなくても大丈夫ですよ!FONさんのペースで頑張ってください! (2020年8月30日 7時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
FON(プロフ) - aoiさん» コメントありがとうございます(^^)わぁ嬉しいです!!後半戦も楽しんで頂けるように頑張りますので移行後も宜しくお願いします! (2020年8月27日 23時) (レス) id: 916dce426a (このIDを非表示/違反報告)
FON(プロフ) - 蕾華さん» コメントありがとうございます(^^)えーんそんなこと言っていただけて光栄です;_;これからもお互いに執筆活動頑張りましょうね!移行後も宜しくお願いします! (2020年8月27日 23時) (レス) id: 916dce426a (このIDを非表示/違反報告)
FON(プロフ) - 如月ヨシノ。さん» コメントありがとうございます(^^)そんなこと言っていただけて嬉しい限りです!これからもお互いに執筆活動頑張りましょうね;_;! (2020年8月27日 23時) (レス) id: 916dce426a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:FON | 作成日時:2020年4月21日 12時