≠ ぱられる 2

『取り戻した希望』 ページ5

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「着いた………けど、」















ここはどこ











急いで辺りを見渡すも

人が大勢歩いていて、車も走っている
ビルも並んでいて、地面は…コンクリート




確実に私の知っているパラレルワールドではない


現代っぽい、私がさっきまでいた世界のような外観だった
歩いている人も普通の洋服



ここ……本当にパラレルワールド？



北の国のように昔ながらの和でも無ければ、南の国のように中世ヨーロッパのような雰囲気もない











「………何で、」










まず私がやらないといけないのは、東の軍を止めること

私が大奥にいない以上、高地が北斗様に何かすることはないと思うし
そうなると、次に脅威になるのは東の軍の襲来

樹さんが殺されたあの惨劇



なのに、ここがどこか分からない




せめて北の国じゃなくても南の国なら………佐久間さんや阿部さんといった見知った方がいたのに、



















？「君、どないしたん？」










座り込んでいる私
ふと、頭上から聞こえてくるのは関西訛りのあの声













「……向井、くん？」









……向井康二だ

隣のクラスの、あの8人のうちのひとり


だけど、私の顔を見ても首を傾げている彼を見て、すぐにこっちの世界の人間だと悟った




……佐久間くんも阿部くんも南の国の従者だったし、もしかしたら……この国の従者とかかもしれない、











「あ、あの！！」









頼んでみる価値はある










「私、北の国の北斗様の…正室なんですけど、その、東の軍が北に襲来してきて！それで！止めて欲しくて……！」







樹さんみたいに突然切りかかれたら困る

身を強ばらせるけど、目の前にいる彼はそんなこと微塵も感じさせない程清々しく笑っていた











向井「ほんま？ようわからんけど、任せとき！」








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