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その背中を優しくゆっくりと撫でる
これ程の強い愛情を受けていたこちら側のAさんは、いったいどんな人だったんだろう
渡辺さんが泣き止むまでずっとその背中に手を当てた
抱きしめたその体は徐々に熱を帯びる
渡辺「離れてもお前のことしか好きになれなかったんだ………。俺は、俺は………」
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「お世話になりました」
次の日、荷物をまとめて宮舘さんの領地を出ることになった
宮舘「いえ、また遊びにいらしてくださいね?」
「はい!」
目黒さんと共に最後の挨拶をして頭を下げた
その傍には、渡辺さん
渡辺「また連絡する、」
ぶっきらぼうな言い方に、思わず笑みが零れた
宮舘「おや、いつの間に連絡先なんて交換を笑」
宮舘さんが嬉しそうに笑う
きっと彼も渡辺さんの幼馴染なら、彼女さんの存在は知っていたはず
渡辺さんの幸せそうな顔を見るのがきっと嬉しいんだろうな
渡辺「じゃあな、A。」
「ばいばい、翔太。」
きっと次に会う時は、光の集合場所
それが最後の別れとなる
それでも彼が少しでも気が楽になったのなら、私がこっちに来た意味が少しでも増えるのかなって
目黒「………偽善者ごっこは楽しかったか?」
宮舘軍を離れて、西の国までもう少しというところ
目黒さんが口を開いた
「そんな言い方、」
目黒「あいつが暴走しなくて良かったな。今度からは間違っても夜に男を部屋に招き入れるなよ。」
きっと昨日の会話を全て聞かれていたんだろう
隣の部屋だと言ってもそんな壁は薄くなかったはずなんだけど
「自ら入った男に言われたくないです。」
つい反抗的な態度をとるも、
目黒「あの男は特殊だっただけで、男には用心しろって話。俺の心臓がいくつあっても足りねーから、」
頭身ぽんぽんと叩き子供扱いをしてくる目黒さん
少しだけ、私たちの距離は縮まったのかな?
…
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つむぎ(プロフ) - 全部一気に読みましたが、(名前を伏せて)本に出来そう!って思うくらい面白かったです! (2021年1月11日 22時) (レス) id: 24a1a39c35 (このIDを非表示/違反報告)
碧(プロフ) - 一気に読ませていただきました!面白かったです。 (2020年6月14日 0時) (レス) id: 87b41f44b5 (このIDを非表示/違反報告)
菜月(プロフ) - とても面白かったです!最後までずっと、楽しませて頂きましたいただきました!ありがとうございました!! (2020年4月8日 8時) (レス) id: 57a5053d23 (このIDを非表示/違反報告)
ユーナ(プロフ) - 完結おめでとうございます。ずっと楽しんで読んでいたので少し悲しいです。ストーリーの最後の展開が最高でした! (2020年4月7日 18時) (レス) id: 220040772f (このIDを非表示/違反報告)
ナミヲの家のあろさうるす - 完結おめでとうございます!ひたすら裏のお話は少し苦手だったので、飛ばし飛ばし読んでいたのですが、やっぱりお話がとても面白いです!ストーリーが毎回神がかってます!これからも頑張ってくださいね〜 (2020年4月6日 17時) (レス) id: 2e27670cb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:FON | 作成日時:2020年3月18日 14時